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説明ポイントは、一問につき一つが原則

 お母さんが勉強を教えていて、子供さんが「分からない」と言ったり「分かった」とは言うものの、少し怪しい感じになっているときは、大抵、答えを出すまでの手順をいっぺんにやってみせて「この通りにやりなさい」というときに多いのではないかと思います。


 実は、よほど、能力の高い子供さんでなければ、いっぺんに2つも3つもの勉強内容を覚えるのは、ちょっと難しいんです。だから、いざ、子供さんに問題を解かせて出来なかったときに、その解説として「まず、こうするんだったでしょ」、「次にこうするの」と、子供さんがまだしっかり身に着けていないところを2つも3つも説明しなければならないようでは、子供さんには、その問題の解法が身についていないはずです。結局、出来ないのと同じ状態のままですね。


 そういう場合は、子供さんにやらせる問題のレベルを下げ、子供さんが、理解しなければならない内容のものを一つに絞った問題演習をさせていく。そして、それが、出来るようになって、次の内容を一つ追加、さらに出来るようであれば、その次の内容を一つ追加と、徐々にステップアップしていくという方法を取ってください。


 これは、学力の高い子供さんでも、感覚は同じ。

 「学力の高い子」というのは、「基本が身についている」ので、その部分の説明をせずに、「難問を解くためのポイントを一つに絞って指導できる」から、さらに学力が高くなっていくということ。

 いくら「学力が高い子」でも、新たに身につけなければならない内容が4つも5つもあると、なかなか身につかない、ということは、よくあることなんですよ。

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