授業中、消しゴムを使いすぎる子が目につくことがあります。そして、そういう子は概して学力が高くありません。そのため、この「消しゴムの使い方」に対していろいろコメントしている先生もいますが、本来、問われなければならないのは「使い方」それ自体ではなく「なぜ、そういう消しゴムの使い方をするか」という「子供の精神状態」の部分です。
自分が見ている限りでは、そういった消しゴムの使い方をする子は、
1 正確な知識がなく、不安になっている
2 問題の解きかたが分からないので、消しゴムを使っていろいろ考えているふりをしながら時間が過ぎてくれるのを待っている
という場合が多いように感じています。そして、いずれの場合も「できるようにする」ということで、克服していくことが可能なのです。
これは実際に様子を窺って見ると分かるのですが、消しゴムを不必要に使う子でも、自信を持って解ける問題にはあまり消しゴムを使いません。ところが「英単語のスペルに自信がない」「漢字に自信がない」「計算の途中の式の書き方がおかしいような気がする」という時には、消しゴムで答えを何度も消しながら、結局、同じ答えを書いたりしているのです。
ですから、消しゴムを不必要に使うことが多い子がいた場合、それは、その子の責任ではなく、自分の授業がその子にしっかり理解されていないという「自分の授業内容の反省」につなげるべきものなのです。自分のクラスに、そういった消しゴムの使い方をする子がいなくなるような授業を心がけていきたいものですね。
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