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話の要点を把握する練習は「ノートを取る」

 「うちの子、落ち着きがなく、話をしっかり聞けないですよ」というお母さんの話はよく聞くのですが、「落ち着いてしっかり話を聞いているように見えても、実は全然的はずれな聞き方をしている」という子も、実は少なくないです。現在では、むしろ、こちらのタイプの方が多いかも知れません。


 例えば「連絡事項」をして、「これを持ってくること」と言っても「そんなの聞いてない」と言って平気で忘れたり、授業でこちらが説明しても、なぜか突然ずれたことをやりだす子もいるのですが、そういう子は、やはり話の要点を把握するのが下手で、国語のテストの点数がいまいちという子だったりするんですね。正直、何を言っても「聞いてない」と平気で言う大人もいますが、そういう人って、学生時代から要点を把握する力が薄かったのではないでしょうか。

 そして、こういう子は、基本的にノートを取らない子が多いんです。特に、小学校時代の勉強に向かうときのしつけ、と言ったらいいでしょうか、そこが大事なように思っています。この学校で勉強をし始める最初の段階できちんとノートに書く習慣がついていないため、その連絡事項などの話を聞いたときに「大事なことは何であるのか」という事が感覚的に把握出来ない子供になっているのではないでしょうか。

 最近では国語の時間にまで「内容の聞き取り」を授業内で行っていますから、こういった傾向が慢性化していると考えてもいいのではないかと思います。

 ですから、こういう子を直すためには、まず、指導する側から「大事なこと」をきちんとまとめてノートに写し書きさせるところからスタート。そして、それに慣れてくると、指導する側が黒板に書く前に自分で要点をノートにまとめられるようになっていき、そこからだんだん本物となっていくと考えてください。

 この場合の指導の手順としては、「まず、ハッキリ話す」「次に要点を黒板に書く」という手順で進め、最初のうちは、ノートを写す時間をきちんととってあげながら、次第に「ノートにいちいち写しなさい」と言わなくても自然に要点をまとめられるような環境を作ってあげることが望ましいと思っていてください。

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