「落ち着きがなく、話をしっかり聞けない」という子の話は聞いたことがあると思いますが、「落ち着いてしっかり話を聞いているように見えても、実は全然的はずれな聞き方をしている」という子も少なくありません。現在では、むしろ、こちらのタイプの方が多いのではないでしょうか。
例えば「連絡事項」をして、「これを持ってくること」と言っても、いざ当日になると「そんなの聞いてない」と言って平気で忘れたり、授業でこちらが説明してもその通りに問題を解くことが出来ないタイプっていると思います。
そして、こういう子は、基本的にノートを取らない子が多いように思います。
個人的には、こういう子の場合、小学校の時に、大事なことをきちんとノートに書く習慣がついていないため、その連絡事項などの話を聞いたときに「大事なことは何であるのか」という事が感覚的に把握出来ない子供になっているのではないかと考えています。
最近では国語の時間で日本語で話した内容の「内容の聞き取り」を行っているところをみると、こういった傾向が慢性化していると考えてもいいのではないかと思っています。
ですから、こういう子を直すためには、まず、指導する側から「大事なこと」をきちんとまとめてノートに写し書きさせるところからスタート。そして、それに慣れてきて、指導する側が黒板に書く前に先生の話を聞いた時点で、自分で要点をノートにまとめられるようになって本物となっていきます。
だから、指導の手順としては、「まず、話す」「次に要点を黒板に書く」という手順で進め、「先生がノートにいちいち写しなさい」と言わなくても自然に要点をまとめてノートを取るようにられるよ指導する側が促してあげる。そして、最終的には、先生の話を聞き、板書を見て、自分なりのノートが作れるようになるような環境を作ってあげることが望ましいと思っています。
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