計算は「速く正確に」と言う言葉をよく聞かされていたと思いますが、これは、非常に重要です。現在の子供たちは、「思考力を強化」などと言われ、時間に余裕を持たせられる事が多いせいか、計算のスピードが非常に遅くなってきています。
ところが、こういった単純作業のスピードアップはとても大切なことで、天才と言われた野口英世やアインシュタインなども、実験や計算のような作業の速さと正確さは、他の追随を許さなかったと言われる程。
野口英世の例を挙げると、他の人が試験管を1本ずつ持って振る作業を、いっぺんに8本の試験管を両手の指の間に挟んで振り、それでも正確に試験管の液体を混ぜることが出来たという逸話が残っています。
こういった作業をスピードアップしていく中で、思考の手順がまず確立し、そこからさらに効率化していくことが、最終的には思考力を高めます。単純に「考える事」だけが、思考力を鍛えるということではないのです。
この計算力を身につけるためには、まず「正確に解く」事を身につけ、そこから徐々にスピードアップを図ります。よく言われる「速く正確に」の言葉とは逆で「正確に速く」なんですね。
そして、当然、計算の速い子の方が、「じっくり考えさせる問題」を解かせても、速く答えを導き出すことが出来るようになりますし、「一つの考え方がダメだった」としても、すぐに「別の考え方に、思考を切り替える」ことが出来るようになっていきます。
こういう単純作業で、脳味噌の活性化を図ると言うのも、大切なんですね。
Comments