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markun5

結局は「集中力」がモノをいう

<学力が低いのも体力が低いのも>

 自分は家庭教師の授業では、中学生だと、大抵2時間休憩無しで授業を進めます。

 なぜかというと、一番の理由は「集中力の引き伸ばし」のためなんですね。このようにすると、最初は30分くらいで体を揺すったり、足をバタバタやりだしたり、あっちを掻いたりこっちを掻いたり、爪をいじり始めたり、あくびを頻繁にし出したり、まあ、集中力が簡単に切れてしまうんですね。正直、この状態だと「学校の先生の話は頭に入らないだろうな」「部活の練習をしても、効果が上がらないだろうな」と思ってしまいます。

 それが、日を重ねていくと、徐々に集中できる時間が長くなっていき、ほとんどの場合、最終的には2時間いっぱい頭を働かせても大丈夫、という状態になって行きます。要は、集中力も訓練なんですね。


 さて、この集中力アップの訓練は、やはり、静かな環境で、誰にも頼ることなく、自力で最初から最後まで問題をやりきるという事の繰り返し、という方法が一番効果が高い。そうなると、自分で出来なかったところの説明を真剣に聞けるようになっても来る〜要するに「話をきちんと聞けるようになってくる」んですね。


 そして、こういう手法が効果が高いとなったときに、それと背反している状況が「集中力の向上を妨げる」という事になります。これを基準に学校の様子を考えてみましょう。

・学校の教室がオープン・スペースになっていて、隣の教室の音や声が聞こえてくる。 ・朝読書の環境。 ・授業中の状況。  「先生が座り込んで生徒に出来た順にプリントを持ってこい」〜この時の教室の状況はどうか?  「授業中の発言」〜発言していない他の子はどうか?  「グループ学習」  など、集中力を妨げる要因がどれだけ存在するか、ということになってきます。


 実は、お父さん・お母さん方の頃の授業〜確かに教師が強権を振るっていたように感じてしまいますが、それでも、私語をしたり、よそ見をしたり、と集中できていない子については、ゲンコツが待っていた〜の時の方が、実は集中力を高めるという視点では、効果が高かったんです。

 そして、現在では、姿勢が悪くても注意せず、授業中、突然思いついたことを周りの状況を考えずダラダラ質問するような子がいても、それは「一生懸命やっている」と判断され、周囲の子の集中力を奪ってしまっていても平気な状況になっているんです。これでは学力は伸びません。さらに「授業中で培った集中力」が「部活を行うときの集中力」にも相乗効果をもたらします。

 現在、サッカーのワールド・カップを行っていますが、どんなに身体能力が高い選手が集まっているチームでも、集中力がとぎれてしまうチームは勝てないんです。


 北海道のデータでは、学力・体力共に低いということですが、この両面に関する原因として一番考えられるのがこの「集中力」です。おそらく、北海道はこの「集中力」において、他の都府県に劣るのではないでしょうか。そして、これは実際に他地域と比較してみると分かるのですが、釧路は、塾の状況で比べてみても、他地域より「私語が多く、姿勢もだらしなく、時間を守らない子が多い」という事なんです。学力・体力低下を防ぐには、まず、この集中力の向上、とりわけ「静かな環境で、他に頼らずに自力で解決する力」を養うことが大切、と思っています。

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