こちらの言うことを守ろうとしない子は、基本的な生活習慣が身についていない事が原因になっている場合が多く、したがって、これを克服するためには、「しつけをやり直し」するしか方法がないと思って取り組んでいかなければならないと思います。
そのための第1段階は、細かな約束事をもう一度キチンと確認することからスタート。 学校や家庭での「約束事」を何度も繰り返し子供に聞かせ、学校や塾ならば、その約束事を「教室に掲示」したりするのが、望ましいと思います。また、当然、約束を決めた「お母さん」や「先生」が、その約束を守らないことを黙認してしまっては、まったく効果がでません。初めのうちは、約束を守らない場合「厳しく対応」し、約束が大切であるということを子供さんに示していかなければならないでしょう。
また、小学校の低学年ぐらいであれば、「約束事の理由」を理解するのが困難な子もいると思います。いくら言っても言うことを聞かないなどと言う子は、そういう兆候があると考えていいでしょう。 こういった子に、理由を説明して納得してもらおうと言う方が無理。そういう場合は、子供さんの理解出来るレベルに「約束のレベル」を下げて対応しましょう。
例えば、学校の廊下を走ると、出会い頭にぶつかって怪我をするおそれがあるので、「廊下を走らない」などと学校で決めていたことを覚えているお母さん方も多いと思いますが、これは、「廊下を走ると、人とぶつかったときに怪我をするでしょう」と、くどくどと理由を説明し、子供達が全員納得してから約束を決めている訳ではありません。まず「廊下を走ってはいけません」という約束事を決め、そして、その後で「なぜ、そういう規則になったのか」を説明してもらったはずです。
「まず、子供に分かってもらって・・・」と考えるお母さんや先生も多いと思いますが、それだけでは、子供をキチンとしつけることは出来ません。こういう風に、まず、始めに「子供でも理解できる約束」を提示し、そして、「本当の理由」を後からゆっくりと理解させていくという手法も大切。そして、「子供が、いつ理解できるようになるか」という事は、これは、誰にも分かりませんから、「理解出来るようになるまで、理由を事あるごとに話し続けていく」ということが大切になるのです。
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