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markun5

答えの分かっているものくらい、ちゃんとやろうよ

<記憶の原点>

 休み明けに「漢字のテスト」「英単語のテスト」を課して、長期休暇中にその練習をさせているという中学校もあり、その場合、漢字が100とか200とか、それくらい書いてあるプリントを渡して「そこから50問出す、100問出す」という形式になっています。

 自分の場合だともう少し小刻みで、毎週、英単語のテストをするのですが、その場合、もし不合格だったら、全く同じものを次回にやるようにしています。


 そして、どちらも、勉強の仕方として「あらかじめ答えが分かっているものを身につければオーケー」という形式で、きちんと練習していれば、どちらも順調に合格していくはずのテストです。ところが、今の子供達は、これがダメなんですね。

 おそらく、理由としては「小学校の段階で、毎回、細かく漢字の小テストなどを行っていないから」ではないかと思います。


 よく、他の方の子育てブログなどには「漢字の小テストを間違えてきた」というコメントや「小テストのプリントがカバンの中でごちゃごちゃになっている」というコメントもありますから、他地域では、そうした「細かなテスト」を行っているところが多いのではないでしょうか。それに引き替え、釧路ではそのような話はあまり聞きません。そして、こういう「小学生段階から、ものを覚えて結果を出す」という練習がおろそかになっている事が、他地域との比較で低学力になってしまう原因ではないか、とも思っています。


 正直な話、小学生段階で「覚える」という感覚が身についていれば、中学校に入ってからは、覚えるのに対して手間はかからない〜自分の毎回の英単語テストであれば、分からない単語だけ10〜15分くらいも練習すれば、サッと合格できるくらいになっていると思うのですが、覚える感覚が身についていない子は、教科書をダラッと眺めてお終いで、結局、いつまで経っても合格していきません。

 ですから、釧路の場合、中学生になったら、まず最初に「出てきた単語を、どれだけ時間がかかっても構わないから、必死になって練習して、小テストのレベルでまず合格していくこと」の練習をしておいて、そこから、少しずつ「要領を身につけていく」という、最初の段階はやや時間がかかっても「きちんと覚えきる」というところからスタートしなければならないのです。

 ちなみに、そこを乗り切った生徒は、勉強のレベルが、クッと向上した感じになります。実際の学校のテスト結果で見ても、学年順位では1〜2割アップという状況になるんですね。そして、その「覚えきる感覚」で培ってきた学力が、漢字で言うと「国語の読解力」、英単語で言うと「長文の読解」にまで波及すると、そこから得点力が、今度は思いっきりグンと向上します。


 データで見ても、小学校3年生で出てくる「医者」が書けなかったりしているわけですから、このレベルでいくら「勉強しろ」と言っても、限界があるんですね。それより、少し遠回りに感じるかも知れませんが、結局、基本の言葉や単語をきちんと記憶にするという作業をあらかじめ行っていた方が、後々、結果がしっかり出てきやすくなるわけです。

 ですから、中学校に入学して伸び悩んでいる方、もしくは、中2・3になってから、勉強の状況で伸び悩みを感じているという方は、この「覚えきる感覚」があるかどうか、チェックしてみてください。そして、それが無い場合、伸び悩みの原因はそこです。

 さらに、これはちょっと厳しい話ですが、この感覚のない子は、まず湖陵・江南などの上位校には行けません。また、高校に行ってから勉強を頑張ろうと思っても、たぶん、勉強内容にはついていけない、と思っていた方がいいでしょう。

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