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markun5

生徒管理キャパシティ

 今回も2017年に書いた内容です。

 ここで言うキャパシティというのは「先生が何人の人数まで受け持つ実力があるか」ということ。実力的に「5~6人」しか受け持つことができない先生が「30人」のクラスを受け持つと、先生がアップアップしてしてしまうという話です。


<これが低いと学力が上がりません>

 自分、このコーナーで、よく「生徒管理」について話をしてきているのですが、実は、非常に大切なところで、例えば、学習塾だと、ここが理解出来ていないところがつぶれて行くんですね。そして、タイトルの「生徒管理キャパシティ」というのは、先生が、子供達をしつけたり、進路指導したり出来る人数を差すんです。


 そこで、分かりやすくするために、ここでは学習塾を例にとりますが、ある学習塾の教室を任されている先生が、きちんと子供達をしつけたり出来る人数の限界が15人とします。ところが、塾生が友人をたくさん連れてきて、その教室が20人になったとしますね。すると、その先生は、自分の許容量を超えてしまっていて、全員をきちんとしつけすることが出来なくなってしまい、宿題忘れが増えたり、私語が出てきたりして、教室の中がだんだんだらしなくなっていきます。すると、勉強する環境で無くなっていき、きちんと勉強しようと思っている子が辞めていってしまいます。結果、人数が減って、15人になったときに、また、その先生が、きちんと生徒を見ていくことが出来るようになり、そこで、きちんとした授業が進んでいく、ということで、その先生の「生徒管理キャパシティ」の人数に、教室の生徒数が収束していく、ということになるんです。


 これが大手の塾では、生徒管理キャパシティの人数が多い先生が教室担当になると、塾生が増えていっても辞めずに最後まで残りますし、卒業するまできちんと勉強できる環境で進んでいくと、次の年には人数が増えていくことになります。

 その逆で、生徒管理キャパシティの人数が少ない先生が教室担当になると、教室が騒がしくなったりして、3ヶ月経ったくらいから、辞めていく子が出始めて、結果、人数がドンドン減っていってしまうんですね。


 そして、最も悲惨なのは、この「生徒管理」が理解できずに、最初の例であげた生徒管理キャパシティの人数が15人の先生が、20人に教室の人数が増えた場合、辞めていく子が出ているにも関わらず、残っている子をきちんと勉強に向かわせる事をしないため、騒がしい状況がずっと続く、と言うことなんですね。結果として、その塾に関して悪い噂が広まりますから、次の年には、ピタッと生徒が来なくなってしまうんです。


 で、ここで何を言いたいか、というと、おそらく、学校では、この生徒管理キャパシティの低い状態か、もしくは、生徒管理自体が理解できていないために、悲惨な例のところであげた、人数が少なくなっても、生徒がだらしないままで放っている状態が続いているのではないか、ということなんです。  特に、市内でも、伝統的に学力の低いところというのは、この「生徒管理」が全く出来ていないのに、それに気づかず、そのままになっている学校ではないか、ということなんです。


 ということで、この生徒管理というのは、いわゆる「先生の総合力」なんです。分かりやすい授業をするのは当然の事なんですが、でも、いくら分かりやすい授業をしたからといって、私語をしている子を注意しなければ、その私語が蔓延して、せっかくの授業が台無しですよね。だからといって、最初から分かりづらい授業をしている先生の話は誰も聞きません。

 ですから、最終的に、その先生のスキルは「生徒管理」に集約されるんです。そして、この生徒管理がしっかり行える人数である「生徒管理キャパシティ」が広がっていくことで、クラスをまとめる「教室運営」が可能になるんだ、というお話なんです。

 ただし、クラスの中に、いわゆる「問題児」がいる、と言うケースの場合は、また、別の機会に。ここでは、普通の子が普通に集まっているという場合に限ります。

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