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  • markun5

楽しい授業をするために

 これは、ちょうど2年前に書いた内容です。


<教務見識を深めよう>

 このページは、保護者だけではなく、学校の先生や塾の講師も見ていたりするので、ここでは、教える側の人たちの参考として書いておきます。もちろん、保護者の方から見て、どういう授業をしている先生が良いのか、という参考にもなると思うので、参観日などで先生の授業を観察してみてください。

 それで、今回は、教える側の人間が良く言う「楽しい授業」の話です。

 そこで、皆さんにも考えて欲しいのですが、「楽しい授業をするために一番必要な事は何か?」と聞かれたら、どう答えますか? 自分の場合は「まず、子供達に教える内容の見識を高めろ」と言うのですが。


 これ、普通の先生だと一番最初に考えるのは「分かりやすい授業をしよう」ということなので、そのため、説明用の教材を用意したりをしたりするんですね。もちろん、これはこれで悪いとは思いませんが、ただ、そういうモノを用意したところで、授業の冒頭10〜15分くらいで、ネタがつきてしまい、そこから先がダラダラしてしまいます。

 ここで、ちょくちょく話題になっている「できた順にもってこい」も、この「冒頭でネタが尽きてしまって、やることがなくなった」というケースの時間の時間の埋め合わせでやっていることも。


 ただ、授業の印象というのは、冒頭の部分よりも最後の部分の方の状況に左右される~授業の終了段階の印象が子供の中に残りますから、結局、子供たちにとっては「つまらない授業」になってしまうわけです。


 それで、例えば、学習塾的な方式で行くと、子供達に練習させる一つ一つの問題についての見識を深めておけば、中学生なら 「この問題は入試で出た」「学力テストで出た問題だよ」 くらいの事は言えるようになりますし、小学生なら、 「この問題を一発で解いて、そのあとも一生懸命に勉強して、お医者さんになった人がいるよ」 などと、こうやって、子供達のモチベーションをあげることが出来るわけです。そして、その問題が出来た子には「満足感」が出てきます。この「満足感」が「イコール楽しい」につながるんですよ。

 もちろん、それ以外にも、社会や理科なら、学習内容の深めの知識があって、関連内容を追加でお話しするなど、様々な事ができますよね。

 こうやって、子供達を「満足させること」が「楽しい授業の第一歩」なんです。

 それじゃあ、その見識が薄い人はどういうふうになるか、というと、子供達が問題を解いたとしても「わあ〜、すごいね〜」「よく出来たね〜」と大げさに誉めるだけ。それが延々と繰り返し続きます。

 ちなみに、自分の場合は、その子の学力に見合ったコメントをするように心がけていますから、学力の低めの子が出来た場合は誉めますが、学力の高めの子で、当然出来るだろう、と思われる子については、問題を解くまでの時間について「お、早く出来たね」とか「ちょっと、時間がかかったかな?」というコメントになります。こうやって、生徒によって使い分けをしています。


 ですから、保護者の方は、参観日に行って、冒頭は教材を使って意気揚々と授業をやっていても、後半で失速している先生がいたら、その先生は「授業については勉強不足」と思ってください。ちなみに、自分もそういう見方で先生の力量を判断しています。

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