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markun5

条例反対派の矛盾


 今回の内容も2013年の内容です。

 この前の年に、通称「基礎学力保障条例」という「子供たちの低学力を放ったままにしてはいけない」という条例が市会議員の方々の尽力によって出来ました。全国で初めての条例です。

 実は、この条例に関して、自分もほんのちょっとだけ関わっていました。それで、個人的にも、市会議員の方々が、おかしな主張に対して反論できるように、反論の項目をあげていました。その内容のうち、主なものをまとめたのが今回の内容です。


 ただ、正直な話、釧路市民でも、この条例を知らず、

「え? そんな条例、あったの?」

という反応の方が多いと思います。

 実は、市民の方が知らなくても、市議会の議員の方々は、こうやって、子供たちの学力を守るという活動をやっているんですよ、という話でもあります。


<学力保障条例に反対している人の主張していることを検証してみよう>

 昨年暮れに可決した通称「学力保障条例」。実は、今年の1月1日付けで公布・施行となっているので、すでに適用されているのはご存じでしょうか。


 ということは、今後、お父さん・お母さんもPTAの立場で、この条例をもとにして学校側に何らかの要求をすることが出てくるかも知れませんが、そのときに言い訳として出てくるのが、おそらく条例反対派の、ほとんど言いがかりに近いような言い分です。

 そこで、ここでは、過去に出てきた「言い訳」をちょっとまとめておいて、何か言われたときに対応できるようにしておこうというお話です。


・テストの点数公開について

「テストの点数の低い学校は、教員と保護者が対立関係になる」大学教授コメント


 釧路教育活性化会議が学力テストの点数公開をしたときに、こういうコメントがありましたが、こんな「対立関係になる」などということは全く起きていません。ちなみに、この後、総合Cの点数公開もしましたが、この件については話題にもなっていません。点数公開でビクビクしているのは、授業をまともに行っていない教師だけと思っていていいでしょう。  ただし、学校の平均があまりにも低く、なおかつ「宿題も出さない」「家で勉強させないでください、などと平気で言う」という教師は情報公開以前の問題で、教員自体に問題ありと考えてください。

 ちなみに、対立関係で言うなら「情報公開をする・しない」での教師と保護者の対立の方が深刻で、学校の信用を損ねることになると思います。


「安易な順位付けだけに終わる」校長会会長コメント 「順位のみを気にする」大学教授コメント


 順位を気にするのは、今のところは教員だけでしょう。以前は、学力もブランド志向で「うちは、釧路で一番良い学校に通わせているのよ」と自慢する親もいましたが、今では附属の信用度もがた落ちで、そんな自慢をするような親はほとんどいません。親の立場で言うと、自分の子供の通っている学校の状況が気になるということなので「まだまだ上のレベルの人がいるんだから、一生懸命頑張りなさい」と言うくらいのものでしょう。  また「順位がビリだ、何とかしろ」という親がいるかも知れませんが、そういう場合、単に順位を気にしているのではなく、例えば「授業中うるさい子がいるのに先生は注意しない」「授業で説教ばかりで、全然勉強が進まない」といったことをやっている先生がいて「ビリになるべくしてなった」というような状況だから、それを何とかしろと言っていると考えた方がいいと思います。


「学力テスト結果公開をすると、教育現場を萎縮させてしまう」大学教授コメント


「テスト結果を出されると萎縮してしまう教師ならいらない。もっと先生に、堂々と授業をしてもらいたい」とお話してください。結局、萎縮するということは、やっていることが情けないレベルなんだということを白状しているようなものです。


・学力について

「学力の高い学校の先生と学力の低い学校の先生をそっくり入れ替えても、おそらく学力が逆転することはない」大学教授コメント


 これ、嘘です。  実際には、ある中学校で、授業の酷い先生が転勤してきたところ、今まで学力テストの平均で、市内の平均レベルだった中学校が市内のビリになりました。その逆で、授業の上手な先生が転勤してきた学校で、その先生の科目の平均点が上がったという例もあります。

 また、お父さん・お母さん方の実感としても「授業の分かりやすい先生に教えてもらって、その科目が得意になった」という経験をしたことはありませんか? 

 算数(数学)や国語だと積み重ね科目なので、すぐに平均が上がる下がるという目に見えた変化はなかなか起きないのですが、社会科あたりだと顕著に「教務力」の影響が出ます。ですから、学校の先生が授業の研鑽を行うことは非常に大事です。  その他、学力の逆転現象が起きないように見える場合の理由として、塾に通っている子の割合が高い場合が考えられます。


「思考力が大事で、それは数値で表せない」市会議員コメント


 これは、全国学力テストの内容が分かっていないのではないかと思います。  思考力はテストの数値で出せます。実際に、全国学力テストでは、基礎や基本知識を問うA、応用や思考力を問うBとして、各科目2種類のテストを行っています。


「経済的な理由で子育てに十分手が回らない保護者を非難することにつながる」大学教授コメント


 これも現実が分かっていないんじゃないでしょうか。一生懸命に頑張っている親には非難は行きません。大抵は「子供の面倒を見ずにパチンコばかりしている」「子供が迷惑をかけていても放ったまま」「子供が問題を起こしても、あやまることすら出来ない」「部活や少年団ばかりに血道をあげて、子供の将来を真剣に考えているのか」といった状況で、経済的な理由ではなく、親の資質自体の問題で非難の声が上がっているということです。  経済的な理由で塾に通わせられないとか、親が忙しくて面倒を見てあげられないから、テストの点数が悪いということで、その子の親を非難する人、いると思いますか? 


・競争について

「過度な競争になる」大学教授コメント


 まず「過度な競争」ってどういう事か確認しましょう。「過度な競争」があるということは「適度な競争」もあるはずです。「その違いはどこか?」と聞いてみてください。自分も過去に、反対してきた人に「適度な競争」ってどういうものか、と質問したことがありますが、まともな返事は返ってきていません。その人と話を進めてみると「単に競争が嫌い」というだけでした。

 また、過去に「過度な競争」だと思われる「テストの点数の低い子をテストの日に休ませる」などの行為を行ったのは、保護者ではなく、学校の教師です。自分たちの不都合を親のせいにするな、と言ってあげましょう。


「相手を蹴落とすような排他的な競争」大学教授コメント


 こう言われた場合「何のことを言っているんですか?」と聞いてみてください。現実にはあり得ないような、おかしな答えが返ってくるはずです。これ、テレビドラマの見すぎじゃないんですかね~。


 基本的に、今回の学力保障条例に反対しているのは、民主・共産の、いわゆる「組合」の教条を盾に取った反対意見がほとんどです。ですから、今回の条例に反対している人は「民主党」「共産党」だ、と思ってほぼ間違いありません。普通の親にとっては、今回の条例は「子供さんを、勉強が出来るようにしましょう」と言っている訳で、自分の子が勉強が出来るようになることに反対するなんていうことはありません。


 彼らは上っ面では、このような理由をつけていますが、基本は子供より教員を守る(楽をさせる)事の方が大事と考えているだけで、もし、この条例で学力向上が示されると「きちんと授業をしなければならない」「学力がついていない子は補習をしなければならない」と、今までサボっていた教員の首を絞めるものだからです。当然、今まで普通に授業をしていた教員にとっては何ら苦痛はありません。


 一例を出しておくと、反対意見を述べている人たちは「少人数にすれば、学力が向上する」とうそぶいています。少人数にすれば学力が上がるなら、ごく数人で勉強している地方の子供達はみんな学力が高いということになりますし、現実問題として、今の学校は少子化で、釧路市内はほとんどが少人数状態です。でも、その釧路でも、東京近郊の大人数のクラスより学力が高いのか、と言われれば、当然、NOです。

 そして、少人数を提言している人でも、きちんと研究をしている人は「○○を行うときは○名が望ましい、また△△を行うときは△名が望ましい」と、きちんと学習内容に沿った人数を打ち出しているのですが、反対連中は「とにかく少なければ良い(市会議員コメント)」というだけなんです。

 なぜかというと、一つは「少人数になって、クラス分けが進めば、それだけ教員の雇用先が安定する」ということ。もう一つは「〇つけ・通知表つけ、などの業務が楽になる」といった、教員目線の提言でしかないからです。


 条例ができる辺りで、条例反対のコメントを退職教員がしていましたが、元はと言えば、この退職教員たちが現役時代にきちんとした授業を行ってこなかったから、今の状況になってしまった、ということです。

 ですから、退職教員の反対意見があった場合、それと逆のことをやる方がいい、ということになりますね。

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