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  • markun5

時間を計って、子供さんの集中力を見極めよう

 これも2015年に書いた内容です。でも、今でも、こういうタイプの子、多いですよ。


<時間を計ると集中力が見えてくる>

 お母さん方が子供さんに勉強させるときに「時間を計る」ということはあまりしないのではないでしょうか? 例えば、計算問題を解かせるときに「用意、スタート」でストップ・ウォッチで時間を計る、ということは、なかなかやろうと思っても出来ていないんじゃないかな、と思います。子供さんからも「時間を計ると焦って出来ないよ〜」なんて言われているかも知れませんね。  ところが、この時間を計ることによって、子供さんの意外な面が見えてくることがあります。それは「集中力のとぎれ」。

 実は、子供さんの中には「用意、スタート」ですぐに物事を始められない子がいます。例えば「スタート」と言われてから突然、鉛筆を削り出したり、消しゴムを探し始めたり。もう、スタート段階でアウトですね。こういう子は、物事を行うときの集中力が上がっていきません。要するに、一回、集中力を切らしてからスタートしている訳ですから、その集中力が切れた状態以上にならないんです。  また、問題を解いている途中で、余計なことをやり出す子もいます。例えば、国語のテキストの問1〜6まである問題をやらせたときに、問2あたりで、爪をいじりだしたり、机の下にある電気のコードを芦足の指で掴んで引っ張ってみたり。要するに最後に到達する前に集中力を切らしてしまって、その後の問題は、そのままダラダラ進めてしまう、という状況です。当然、こういう子も集中力が上がっていきません。

 さらに、姿勢を見ても分かります。最初から肘をついたままスタートしたり、問題を解いている途中で、体がフニャッとしたり、背もたれに持たれてダラ〜ンとしたり。姿勢が崩れた段階で、集中力が完全に切れていると思って差し支えありません。

 さて、実は、おかしなミスが多い子は、この「集中力のとぎれ」が多い子です。とぎれるタイミングが多ければ多いほど、ミスが多く出ます。  というのは、本当に学力がついてくると「問題をみたときに、その問題を解く手順から答えまでの流れを頭の中で作って、最後まできちんとやりきってしまう」ことが出来るようになってきます。例えば、分数の方程式の場合「最初に分母を払って、それから移項して、まとめて、答えを出す」というところまでの手順が一気に頭の中で作られているのですが、ダメな子は「最初にどうすれば良かったっけ?」と、一つ一つの手順がバラバラにしか出てこないんですね。ですから、突然、おかしな計算を始めたりするようになります。途中で集中力を切らしながら勉強する癖のついている子は、ほとんどがこの状態です。  国語においてもそう。文章を読んでも、集中力が切れた段階で、読んでいた内容が頭の中から消えてしまいます。それからまた、設問を見て「あれ、どこに書いてあったっけ?」と、また、文章を最初から読み直して探します。2度も3度も同じ文章を読むわけですから、結局、ものすごく時間がかかってしまいますよね。そんなことをしているうちに、だんだん適当になり、答えの書き方も雑になっていきます。

 当然、話を聞いていても、途中で「集中力をとぎれさせる癖」のついている子は、話が最後まで聞けません。聞いているふりをしながら、何か別のことをやりだしたりします。参観日などに行って、授業中、ちょろちょろ横を向いたりするようであれば、お父さん・お母さんは気づくと思いますが、目立たないところで〜例えば、足を動かして遊んでいたり・全然関係ないところを見ていたり〜やっていたりすると、なかなか気づかないものです。

 ということで、意外なところで、集中力をとぎれさせる行為が行われていたりしますから、それを見つける有効な方法は、やはり、時間を計って勉強させてみる、ということだと思います。一度、試してみてください。

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