<中1・2のうちに、なんとかしよう>
「積み重ね科目を出来るようにするには時間がかかる」というのは当たり前なのですが、中3だと、どうしても、入試が近くなってから慌てて「数学を頑張って冬休み中に何とかしよう」なんて考える人もいるのではないかと思います。
もちろん、本来「数学を出来るようにするには時間がかかる」というのは、一つ出来ない問題があると、それを解くためには、今まで習った内容の出来ていない所を全部を復習する必要があるからで、 例えば「中3の二次方程式が出来ない」と言う場合、 単純にそこだけを勉強すれば済むというものでは無く 「ルートの計算が出来ていない」 「中1の方程式のレベルの文章が読みとれない」 「方程式の計算が出来ていない」 「そもそも小学校の計算が怪しい」 という具合で、現在の勉強内容が出来ていない原因を探って、果てしなく掘り下げなければならない子も多数います。 こういう状況ですから、慌てて付け焼き刃の事をやっても、実際に入試の問題をやらせてみると、結局「解けない」という事になってしまうんです。
それともう一つ、こっちの方が重要だと思いますが、学校の勉強レベルが低いと、頭の働きが「下の方で硬直」してしまっていて、少し難易度が上がると全くついていけない頭になってしまっているというもの。要するに、いくら教えても頭に入って行かなくなってしまっているというケースなんですが、特に、小学校の頃は、ある程度勉強が出来ていたはずなのに、中学校に入ってから全然ダメになってしまった、という場合は、中学校で勉強している内容が簡単すぎたんだと考えていていいでしょう。 数学で言うと、今回の総合学力テストの学校平均が20点そこそこの学校だと、こういう現象が起きやすいと思っていてください。ですから、日頃から、きちんとした難易度の問題に触れていないと、最終的に入試の段階で、志望校を変更しなければならない、という状況になってしまう可能性がある、ということです。 ちなみに、こういう下方硬直を起こしてしまっていると、元の状況を取り戻すためには、想像以上の負担と時間がかかると思ってください。
ただ、以上の点を考慮して、中1・2の早い段階から勉強を進め「抜けている部分を埋め」て「下方硬直を修正」出来ると、思った以上に、成果になってあらわれます。 自分が子供さんを受け持つときに「しばらくは目先にとらわれないでください」と言うことが多いのですが、それは「この点を回復させるまで、少し長い目で見てください」ということなんです。
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