これも2019年に書いた内容です。
<子供扱いしないこと>
少し前に話題になったと思いますが、小学生が数学検定で準1級に合格したという話。それで、某番組で、その子のお父さんがお話ししていたのですが、その秘訣として「小学生だからといって、あまり子供扱いしない」ということでした。
それで、前に書いた「中学校の数学教師 大丈夫?」の中で書いている事と照らし合わせて欲しいのですが、自分の書いた内容に「小学校のような内容しかやっていません」とありますが、ここが、このお父さんの話と噛み合う部分なんです。
というのは、物の考え方が大人になっていくと、自動的に数学が出来るようになっていくんです。ですから、中学生には、中学生の感覚にするための話し方や話す内容があるんですが、小学校の焼き回しのような事をやっていると、いつまでも小学生の感覚のままにしかならないんです。結果、数学が出来ないまま、となっていくんですね。
それで、一つ、学校や塾でのダメな例を挙げておきますが、よく授業の途中で、思いついたことを平気でしゃべり出す子っているでしょ。これ、学校や塾では「しっかり考えていて素晴らしい」の扱いなんです。ところが、まともな学校や塾になると、思いついたことを勝手にしゃべって良いのか、ダメなのかすら判断出来ない子というのは「判断力に欠ける」ため、これから数学に限らず勉強全体がダメになっていくと考えて、こういう発言をさせないようにしていくんです。そうやって、大人の感覚にして行くんです。
ですから、ここの感覚が狂っているところに行っても学力は上がりません。そして、こういうタイプの子を放ったままにしているところは、その子だけではなく、全体の学力も上がっていかないんです。 ということなので、学校の様子や塾の様子を見るときの参考にしてください。
ちなみに、よく「わ〜っと騒いで楽しい授業」をやっている所をテレビで放映したりしていますが、見る人が見れば「誰でも分かる、簡単な事しかやっていない」と言うことが分かります。これは、小学生向けの「勉強の不得意な子」に向けて行う内容で、中学生になっても同じ感覚でいると、生徒は全く学力が上がっていきません。
そして、実際に学校の先生や塾の先生でも、この感覚が分かっている人は少数派だと思ってください。
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