<家庭のせいにしちゃ、子ども達は一向に良くなりません>
戦後の混乱期、旦那さんを戦争に取られてしまっていたため、母子家庭が相当多かったそうで、「みどりのおばさん」という「朝、子ども達が学校に通うときに黄色い旗を持って、横断歩道の交通整理をするおばさん」のシステムも、母子家庭救済(この仕事をしてもらって、報酬を出すようにしていた)のためにできたものだそうです。その時期に子ども達が一生懸命に勉強して、高度経済成長につながったのは、歴史を勉強していると分かりますよね。
また、現在の話で行くと、生活保護家庭や母子家庭の子供さんの学力が低いという統計も出ていますが、夏休み中の補習では、そういう世帯の親からの評判が良く、学校との連絡もきちんと行っている家庭も相当多いということで、決して「勉強に関する意識が低い」という訳ではないですよ。むしろ、勉強できるなら、しっかりさせてあげたいと考えている親が多いのではないでしょうか。
また、よく耳にするのが、こういった世帯の親が「うちの子、塾に通わせたくてもお金がないから通わせられない」という話。この言葉を解釈すると
学校では勉強できるようにならない ⇩ 勉強できるようになるためには塾に通わせなければならない ⇩ そうなるとお金がかかる ⇩ お金がないから通わせられない ⇩ 勉強できないままでもしょうがない
ということですから、なんのことはない、問題のスタートは「お金がないこと」ではなくて「学校できちんと勉強できるようになっていない」ということなんですよ。ここが根本の原因なんです。ここが解決すれば、別にお金は必要ないでしょ。
ですから、生活保護家庭や母子家庭がいつまでも苦しい思いをしなければならないのは「家で勉強しないで下さい」とか「宿題を出しません」とか「補習すらやらない」とか「学校は受験のためにあるのではない」とか「学校では裁量問題には対応しません」とか言っている連中の責任なんですよ。
以前は「学校の勉強をきちんとやっていれば大丈夫」とか「塾になんか通わなくても俺が面倒を見る」と放課後、居残りで生徒の勉強につきあってあげた先生っていたでしょ。こういう先生が戦後の母子家庭を救って、高度経済成長の原動力となる子ども達を輩出したんですよ。
家庭環境に問題がないとは言いません。ただ、だから勉強できなくてもしょうがないということにはなりません。学校がしっかりすれば、救える子はまだまだたくさんいます。それをやらないで、ただ「家庭環境が・・・」と言い訳を振りまくのは許せません。 子どもの将来をもう一度真剣に考えて欲しいものです。
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