これも、前のホームページに記載した内容。平成16年のデータですが、このころから漢字検定ブームが起きています。
以下、前ホームページ内容
独立法人「メディア教育開発センター」の調査によると、平成16年度に入学した4年制大学や短大の学生約1万3000人を対象に中1から高3相当の問題をちりばめたテストで中学生レベルと判断された学生は、5年前に比べ国立大で0.3%から6%、私立大が6.8%から20%、短大が18.7%から35%と大きく増加していることが分かった。
問題の例では「憂える」の意味を問う問題で「喜ぶ」とこたえた生徒が66.7%にものぼり、正答の「心配する」と答えた生徒は0%、また「懐柔する」の意味については「賄賂をもらう」と答えた生徒が50%でもっとも多く、正答の「手なずける」と答えた生徒は0%になっている。
そして、もっと驚くのは埼玉県の大学が3ヶ月間、週に1度の割合で国語の練習を行った結果、1部のテストで平均点が65点から95点にアップするなど、短期間で効果が上がったという実例があるということだ。
ここまでくれば、おのずと結論が見えてくる。要するにたとえ短期間でも「やらせると効果がある」という事だ。そして、それだけの事すらやらせていない今の教育システムが「いかに不備なものなのか」という事なのだ。
実際、自分の方でも、国語のテキストをずっと継続的にやっていると、自然と国語力がついてくる。言葉の意味や文章の読み取りは、単純に繰り返し練習するだけで、かなりの向上が見られるのだ。だから、日本語を理解しようと一生懸命国語の勉強をやっている留学生の方が正答率が高くなるのは当然。ちなみに、留学生の方はほとんどの生徒が高校生レベルをクリアしているそうだ。
こういう状況を見て、自分は「今の生徒の方が表現力が豊かになった」とか「発言する力が増した」という事を言っている先生方にちょっと疑問を持つ。それって、国語の能力が上がったのではなく「周りの気持ちを分からず自己主張をする=単に図々しくなった」だけじゃないのか?
いずれにせよ、国語の力をつけるためには、早期の対策が必要。読書・日記などの読み書きをもっと増やすこと。それもメールでやりとりするような「単文や単語の羅列」ではなく、しっかりした文章を読み書きさせることが大切なのだ。そうすれば「訳、分かんない」と平気で言う子供達はもっと減るはず。お母さん、頑張りましょう。
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