top of page
  • markun5

国語が極端に出来ないと、こういう可能性も

 これも2016年に書いた内容です。

 ここで出てくるケースは、レアなケースだとは思いますが、自分は家庭教師をやっているせいか、塾に通っても効果がないタイプの子を受け持つ機会も多く、そういう子の中には、通常「レアなケース」と思われる子も、比較的多くいます。

 子供さんがこういう状況になっていないか、ちょっとだけ注意してみてください。


<字が読めないって、こういうこと>

 自分は、漢字検定の事を結構何度も書いていますが、実は、これ、字が読めないと「とんでもないこと」になるから。そして、まだ、その重要性が認識出来ていないため、小学校2年生・3年生の漢字が読み書き出来ないにも関わらず、あまり危機感が感じられないという例が、自分の個人関係で何度もありました。そこで、字が読めないとどうなるか、という事をまず、お話しておきたいと思います。

 まず、勉強が出来るようにならない、というのは皆さんお分かりだと思いますが、それ以上に大変な事になるんです。

 例えば、以前にも書きましたが「禁煙」という漢字が読めない・もしくは意味が分からない、という子がいます。すると、禁煙と書いてあるところで、平気でタバコを吸ってしまいます。そして、注意されます。ところが、そもそも「禁煙」の意味が分からない訳ですから、なぜ注意されたのかが分かりません。「俺、何にも悪いことをしていないのに怒られた」という感覚になります。もちろん、同様のケースで、看板や標識に何が書いてあるか、良くわからない、ということも増え、それによって他人に迷惑をかけることも起きやすくなります。

 そういうケースが続くと、考えられる行動は大まかに2パターン。 ・訳が分からず文句を言われるから、もう外に出たくないとひきこもるパターン。 ・注意してきた人に「逆切れ」するパターン。  どちらかのケースに遭遇した、という経験はありませんか?


 その他、相手の言っている事が良くわからず、トンチンカンなことしか答えられなかったり、もちろん、自分で情報を仕入れる事が出来ないわけですから、分からないことがドンドン増えていきます。要するに、普通の社会生活が出来なくなるんです。

 勉強がちょっと出来なくなる、くらいであれば、自分の力に見合った高校に行けば良いだけで、それから先、きちんと社会生活が出来て行ければ問題はないでしょう。ところが、それでは済まないんです。高校入試や勉強以前の問題なんです。この点については、学習支援などを行っている団体などがありますから、そこのお話を聞くと分かると思いますよ。

 そして、字が読み書きできないという状況を放っておく事は、就職出来ない子、もしくは就職したけど長続きせず引きこもってしまって、最終的に学習支援団体のお世話にならなければならない子、を一生懸命育てている、ということになるんです。


 そして、そうなる理由も自分が遭遇したものは、ほとんどがこのパターン。  「出来るもん」。  いわゆる「慢心」と言った方が良いかも知れませんが、「いざとなったら出来る」とか「出来もしない事を出来る」と平気で言うんですね。そして「じゃあ、今、何で出来ないの?」と聞くと、言い訳のオンパレードなんです。でも、そんな言い訳、大人になったら通用しない、ということが分からないんですね。そして、この感覚、少なくても小学校の段階できちんと取り除いておかなければならないんです。なぜかというと、中学校2年生までそのままで過ごすと、その後、感覚を変えるのは容易ではありません。なぜなら、この時期を過ぎると、親の言うことをきちんと聞かなくなる年齢に突入して、直そうと思っても直せなくなる可能性が高いんです。


 ですから、小中学校では、是非、漢字検定をしっかりやって、今、子供がどのような状況にいるか、と言うことを分からせてあげて欲しいんです。もしも学校で行っていないなら、個人受験で受けておく。漢字検定も基準はそれほど厳しくは無いですから、比較的、合格はしやすいんです。それで、中学校1年生の段階で、7級(小4)や8級(小3)で止まっているなら、それは「将来が危うい」くらいに考えておいた方がいいんです。

 中学校でも、こういう子に通知表で「3」をつけてしまったら、将来の危うい子を「普通の子」と見立てている、ということにしかならないんです。親も危機感が無いまま過ごしてしまうんです。ですから、本当に危うい子には、きちんと「1」や「2」をつけて、家庭でも危機感を持って過ごしてもらうようにした方が、子供の将来のため、と考えましょう。

閲覧数:13回0件のコメント

最新記事

すべて表示

説明は一気に最後まで

子供にキチンと話を聞かせられるようになったら、次のステップは「よどみなく最後まで説明しきってしまう」こと。 例えば、お母さん方でも、経験があると思いますが、誰かと真剣に話をしていたとき、ちょっと電話が入ったのでそちらに出てから、もう一度、さっきの続きを・・・と思ったとたん、「どこまで、話しましたっけ?」と言いだし、結局、その後は、あまり話しに乗り気にならず、白けた感じで終わってしまったこと、ありま

計算は「正確に、速く」

計算は「速く正確に」と言う言葉をよく聞かされていたと思いますが、これは、非常に重要です。現在の子供たちは、「思考力を強化」などと言われ、時間に余裕を持たせられる事が多いせいか、計算のスピードが非常に遅くなってきています。 ところが、こういった単純作業のスピードアップはとても大切なことで、天才と言われた野口英世やアインシュタインなども、実験や計算のような作業の速さと正確さは、他の追随を許さなかったと

子供の雰囲気に左右されない

若手の先生にありがち(中にはベテランでも?)だと思うのですが、生徒が割と積極的で一生懸命やっているクラスでは「調子よく授業が出来る」けど、生徒が乗り気にならないクラスでは「授業があんまりパッとしない」ということになる傾向にあると思います。これは、裏を返せば単純に「子供の雰囲気に流されている」状況であると判断しましょう。 これが指導力がしっかりしている先生になると、生徒の状況に関わらず「きっちりした

記事: Blog2_Post
bottom of page