これも、2014年に書いた内容です。
ちなみに、これを書いたのは4月ですから、本文にあるように、今からだと中3生は、受験に間に合わない可能性の方が高いと思ってください。
<勉強しているのに、なかなか結果が出ない?>
最近、韓国の豪華客船の沈没事故がニュースで話題になっています。その沈没原因の一つとして、改造して上に新たに客席を増やし、船自体が不安定になっていた、というものがありました。自分は、この話を聞いて、安全性を軽視した行動に憤りを感じると共に、子供達の学力でも、同じ様な事が起こっているのではないか、と思ったんですね。
どういうことか、というと「基本・土台」を軽視して、ただ、目先の点数が取れればいいと、今習っていることだけに気を取られてしまっているのではないか、という点なんです。
そして、勉強について「伸び悩み」を感じている子供さんの大半が「目先のテストで点数を取る」事に気を取られて、テスト前になって、テスト範囲の内容だけを付け焼き刃で勉強しているタイプなんです。さらに、そういうタイプの子は「底力」をあげるための勉強は「今、習っているところと関係ない」と思ってしまい、なかなか手を着けようとしなかったりします。結果、悪循環になってしまうんですね。
もう一点は「テスト前に勉強すれば何とかなる」と、日頃の勉強をおろそかにしてしまうタイプ。大抵は、上記の「目先の勉強に気を取られてしまっているタイプ」が、日頃の勉強をおろそかにしがちで、この2つの感覚が同居している子は、伸び悩みになりやすいと思ってください。特に中3になって、入試を意識した範囲の広いテストになると、極端に対応力が落ち、焦ったりしてしまいます。
ですから、こういうタイプの子は、今やらなければならないことの方向がずれている場合が多いですし、さらに、日頃の勉強は、親が感じているほど、しっかりと進んでいないのが実状です。
結局、伸び悩み、というのは、基本的に、土台が不安定なため、上に積み上げるのが不可能になっている状態だと考えるといいでしょう。そして、上に積み上げるのに必要なのは、目先の内容ではなく、過去の学習内容に戻って反復練習をすることなんです。中学生で「小学校復習をしっかりしましょう」と言われたときに、それにきちんと対応出来ない場合、それは、今後も伸び悩みが続いていくだろう、ということが予測されます。早いうちに、前の学習内容を復習し、出来ると思っていても、一度は一通りきっちりやり直して、出来ていないところを確認・克服してから今習っているところに向かっていくと、思った以上に楽にこなせるようになっていることに、本人が気づきます。
中3だと、今からやり直しても、まだ、間に合いますから、少し勉強時間が増え、一見、遠回りをしているように見えても、着実に復習を進めていってください。
ちにみに、こちらでの状況を参考に書いておくと、小学校の2年生内容が怪しかった子たちが、小学校4年生内容に追いついた時点で、学校の定期テストで自己最高点を更新し始めましたし、小学校6年生内容に追いついた段階で、今まで市内の高校に進学できるかどうか、と思われていた子が先日の北海道学力コンクールで、明輝に届くところまで来ました。
結局、今習っているところよりも、基本内容を充実させた方が確実な得点力アップにつながるということなんです。
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