これも2020年に書いた内容です。同様の話は他にも書いていますから、ちょっと内容がダブっているところがあります。復習のつもりで読んでください。
<今度は「思考力」の話>
ここで、最初の「そもそも学力ってなあに?」という話に戻りますが、ここでは「記憶力と思考力」の「思考力」の方の話で、今回は、その中でも思考の種類についての話です。 それで、質問。「思考力」には、どういう種類があるでしょう?
ということで、答えですが、思考については、大きく分けると2種類。「ロジカルシンキング」と「ラテラルシンキング」。
「ロジカル」の方は、物事を論理的に考えていこうということで、どちらかというと数学的なモノの考え方。例を挙げると 「この2つの三角形は合同ですか?」 と聞かれて「合同です」と答えたら、なぜ合同と判断したのか、その理由も答えるというパターン。もちろん「三角形の合同条件に当てはめて 「二つの辺とその間の角が等しいから」 という風に答えると正解。
それに対して「ラテラル」というのは、ちょっとクイズ・パズルっぽい「ひらめき」を求めるもので、今流行っている「ひらめきクイズ」や多湖輝さんの「頭の体操」でよく扱われている問題のような感じだと思ってもらえれば良いでしょう。例えば、「生徒がズボンからシャツを出しているので、そのだらしないのを止めさせる方法」として「シャツの裾に名前を書く欄を入れた」なんていう事が紹介されたりしていますが、こちらは「ラテラル」の方の発想と思ってもらえればいいです。
それで、最近では、テレビなどでも「逆転の発想で物事を解決した」なんていう「ラテラル」の方が多く紹介されていて、どちらかというと、「ラテラル」の方が重宝されている感がありますが、物事を理詰めできちんと考えていくことも大切ですから、基本的にはどちらも出来るのが望ましいですよね。特に、理系の子が育ちづらいという話が出てきていたり、個人的にも、自分は数学の方なので、もう少し「ロジカル」の力を入れて欲しいという気持ちもあります。
ただ、教育関係の話では、よく「思考力」も話題になりますが、そもそも「思考力の種類」を知らずに「思考力」の話をしている人もいて、その大半は、ただ単純に「物事を考えればいい」という発想でしかないような気がします。でも、それでは物事は解決しません。話しもすれ違ったり、トンチンカンになったりしますから、最低限、思考の種類を聞かれたときに、きちんと答えられるようにしておかなければならないと言うことです。 ですから、ここでもやっぱり「基本が大事」ということですね。
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