これも2015年に書いた内容です。今では、どこの小学校でも改善されてきていると思います。
<本気で取り組む子にしよう>
某所でのテスト中の事ですが、隣同士に座った子の私語が止みません。答えを教えるような行為も普通の感覚で行っています。そこで 「これはテストなんだから、教えたらダメ」 と注意し、きちんと自力で解けるようにしむけます。
すると、出来ない問題が浮き彫りに。「このくらい出来る」と思っていたものができず、その子、べそをかいてしまったんです。けれども、そのあと、その子「出来るようになるまで頑張る」と真剣に問題に取り組み始めるわけです。
分からないところがあったら、友達に教えてもらって「出来た」ということにする。結局、自分の実力になっていない。こういう状況が、おそらく蔓延しているものと思われます。以前も書きましたが「出来た順に持ってこい」と言うのをやると、途中で面倒くさくなった子が「友達の答えを写して出来たことにしてお終い」ということをやりだします。そして、先生はそれを見て○をつけてしまう。実際に、学校の補習を見学に行った際にも、子供たちが平気でやっていましたから、日頃の授業から、そういうことが行われているのでしょう。
こういう「ウソや誤魔化しがまかり通る状況」で勉強をしても実力は付かないんです。学校というのは「出来るところと出来ないところ」を子供達に把握させ、出来ないところを出来るようにする場所ですよ。それを「出来ていないところを出来るという事」にしてしまっては、その機能を果たしていない事になるでしょう。
そして、これが後々、子供達の意識に大きく関わってきます。今まで「出来る」という事にされて来た事が中学校に進学したら「ダメ」の扱いになる。こうやって、小学校のときに持っていた「張りぼての自信」が役に立たなくなり、結局「自分に自信が持てない子」が増えていく。「ウソや誤魔化しが平気」になっていく。最終的には「自分自身にウソをついてしまう子」にもなりかねません。
最初に書きましたが、きちんと対応すると「出来るまで頑張る」という姿勢になっていく子も少なくないんです。むしろ、今まである種のプライドがあったわけですから、頑張ろうとする子は、本当は多いんです。その芽を摘んできているだけなんです。
こちらでは「生徒管理」という項目でずっと書いてきていますが、こういう「生徒管理」意識の不足から起こる「ずさんな生徒対応」によって「生徒が自ら頑張っていく姿勢」をことごとくつぶして来ているというのが、過去から現在に続いてきている現状なんです。
子供達がテストの際に私語がやまない、というのは、当然、学校で身につけてきた感覚なんでしょう。ましてや「子供が悪い点数のテストを家に持って帰らないように、多少のカンニングは大目に見ている」なんていう事になっていたら最悪ですよ。 自分は、以前「先生からテストのときに話し合いをしても良いと言われている」という生徒を受け持った事があります。また、テストの際に私語が止まず、カンニングし放題だったため、再テストを行ったという学校もありました。
皆さんの学校はどうですか? 子供さんにテストのときの様子をちょっとだけ確認しておきませんか? そして、実力ではない、ウソや誤魔化しで点数を良く見せているような所があった場合、子供さんにきちんと「自力できちんと出来た分だけが本当の実力なんだよ」とお話しておいて欲しいと思います。
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