今回も2012年に書いた内容です。小学校時代を「ゆとり」で過ごしてきた生徒は、考えられないような状況になっていた、という話です。
今では、これほど酷くはないですが、だからと言って、きちんと学力がついているか、というと、まだ、ちょっと怪しいですね。
<学力の低さに親もガックリ>
自分が授業を受け持つときには、どの学年の内容からスタートするか、ということを相談して決めます。で、実際にお父さん・お母さんを前にして、子供さんにどこまでの内容が身についているか、ということを軽く診断します。そのときのお父さん・お母さんの様子。
「え? あんたこれも出来ないの?」
漢字で言うと小学校3年生くらいのレベルの漢字でアウト。英単語では曜日が書けません。数学に至っては、小数・分数であたふた。単位はメタメタで「1キログラム=100グラム」と答えて、お母さんは顔を覆う始末。当然「%」はほとんどの子が出来ません。これが今年の「江南・北陽志望」の受験生です。先日、読売新聞で、小数・分数がよく分かっていない中学生が約半数いる、という報告が記事として載っていましたが、まさに、それが現実なんです。
こういう子が、いざ就職を目の前にしたらどうなるか? ハッキリ言って使えません。
ただ、市民の間では、やっと、高校卒業後の「就職」に目を向けるような動きが出てきています。高校に関しては、今年も低位高は倍率が低くなるのではないかと、思っています。というのも、お母さん方の中からは「東には行かせません」「商業は避けておきたい」という話が例年より多く出ています。
でも、高校をいくら選んだところで、肝心の子供達の学力レベルがこの状態なら、どこの高校に行っても、就職は出来ないと思った方がいいです。最低でも「読み書き・計算」、そして「覚えるものはきちんと覚えて使えるようにする」という能力を訓練によって強化すること〜就職先で「仕事の内容を教えてもらったら、その通りのことがきちんと出来るようにする」こと。ここが抜けていては、結局、将来にはつながって行かないんですよ。
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