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いつ、物事をきちんと出来るようにするのか?

<早い時期の方がずっと楽>

 お母さん方から聞くお話で「うちの子、まだまだきちんとしたことが出来ないから・・・だから、勉強はちょっと後回しにして・・・」というものがあります。いわゆる勉強より生活習慣を大切したい、ということなのですが、では、その生活習慣の改善をいつ行うのでしょうか? 

 本当は「勉強の習慣をつけることで、生活習慣を改善する方が手っ取り早い」んですよ。そして、お父さん・お母さんが見逃していたところにしっかりメスを入れられる先生にお願いしてしまった方が、ずっと早いんです。それもなるべく早いうちに取り組んでおいた方が、あとあと楽なんです。

 というのは、一度悪い癖がついてしまったら、それを直すのにものすごく時間がかかるのです。例えば、小学校1年生のときに「学校で一度も宿題が出なかった」という事になったなら、小学校2年生になって、家で勉強する習慣をつけようと思っても結構苦労します。ましてや、小学校4年生くらいまで宿題の習慣がなければ、中学生になっても勉強しないままになってしまう可能性が非常に高いのです。このあたりまで家庭学習習慣がなければ、プロであっても直すのに相当苦労します。


 これと同様に、いろいろな習慣づけも早いうちに取り組んでおいた方がずっといいのです。「挨拶するときに、きちんと挨拶をする」「言葉づかいが悪いのをきちんと直す」というのも後になってからだと、なかなか悪い習慣が抜けません。


 そして、生活習慣の改善方法をよくよく考えると、その手順は「勉強習慣をつける」と同じ方法なのです。すなわち「言われた事をきちんと守る」という感覚を養う事なんです。さらに言えば、この「言われたことをきちんと守る」という感覚に対する抵抗感は、悪い習慣が長引けば長引くほど強くなるのです。さらに、もう一つ付け加えておくと「言われたこと」に対して子供さんがやってきたことがその指示と違った場合「それでもいいよ」と何でも許してしまうと、子供さんの「言われたことをきちんと守ろう」という感覚が薄れてしまいます。


 釧路の学力が低い根本の原因は、実はここにあると思っています。生徒のノートを見る限りでは「漢字の止め・はね・払い」「計算の途中式」、そして最低限「先生が黒板に書いた字はきちんとノートに写す」など、細かいところまできちんと指示を出して、それを守らせるという習慣が大きく欠けているようです。  ですから、連絡事項がきちんと伝わらなかったり、宿題の指示を出してもやらなかったり、忘れ物をしたり、きちんと準備が出来なかったりと、生活習慣においてさまざまな弊害が起きているのです。


 生活習慣をきちんとさせるには、まず「勉強習慣を確立すること」からスタートしましょう。そして、そのときには単に「テストで良い点数を取る」ということだけではなく「今まで身についてしまった悪い習慣を取り除く」という意識で勉強に取り組ませて下さい。

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