<言葉の意味を確認>
たぶん、漢字の練習というと、普通に「読み」「書き」の事を考える方が多いと思いますし、学校で行っている「漢字の練習」というのも、大抵は、ご想像通りのパターンになっていることが多いと思います。ところが、これだけだと、漢字の意味をきちんと捉えているかどうかが、ちょっと怪しい。 そこで大事になってくるのが、意味を捉える練習なんです。
タイトルに書いたように「類義語」「対義語」の他にも「同音異義語」や「同訓異字」など、漢字の意味を捉えて類別したり、使い分けをする練習がすごく大事なんですね。こういう練習をこなすことによって、漢字の意味をハッキリさせていくんです。
もちろん、「読めない」なんていう場合は、論外で、そういう場合は「読む練習」が必要になりますが、「うちの子、とりあえず読めているから大丈夫」と思っていたら、それも大きな間違いなんです。 文章は読めるし、本もそこそこ読んでいるんだけど、国語の点数がいまいち、という子供さんは、大抵、この「類義語・対義語をやると、かなり怪しいですし、例えば、「おさめる」を4つ書いて、それぞれどういう場合に使うか説明しなさい、とやると、ほとんど壊滅状態。もちろん、漢字が3つくらい書けて、使い分ける方法が1つか2つ出てくるくらいの子もいますが、それはかなり良い方なんです。大抵は、1つかギリギリ2つくらい書いて、意味は不明。これでは、国語の点数を取れるようになる訳が無いんです。
というのは、一時が万事で、こういう内容のものがしっかり身についていない子は「細かな区別」が苦手で、そうなると、字は読めるものの、意味は「何となくしか掴めていない」という状況になっていると考えておいた方がいいんですね。
さらに付け加えると「慣用表現」や「ことわざ」、「故事成語」に「四字熟語」などと言うと、これは「意味を覚えるため、きちんと勉強しなきゃならないな」と思って取り組むと思うのですが、日頃使っている漢字自体は、結構、盲点になっていて見逃されていたりします。
小学校の低学年だと「おでこ」の「額」と「がくぶち」の「がく」が同じ字、というのが出てこなかったり、中高生でも「植物カンショウ」と「音楽カンショウ」の「カンショウ」の字が違う、なんて言うことが区別出来なかったりします。
それで、一つ、お願いなんですが、お父さん・お母さんが「漢字が苦手」だとしても、子供さんの前で「漢字は不得意」と言ったまま「なげださない」でください。不得意なら不得意で構いませんから、せめて、子供さんの前で辞書を引いて「分からないところは、大人になってもきちんと調べるんだ」という事を見せてあげてください。
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