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「良い授業」を勘違いしている教師・講師


 通常、学校のカリキュラムというのは、単元を身につけるまでの時間を考慮し、計画が立てられているわけで、それが出来ない、いわゆる「学校の進度が遅れる」「難易度の高い問題が出来ない」という場合、それは、カリキュラムが悪いのではなく、学校毎の計画のどこかに問題があると考えなければなりません。

 実際には、塾などに頼らなくても普通に勉強を進めて学力を向上させている学校もあるわけですから、特に、学力が低い学校は、何らかの改善を行わなければならない状況にある、と考えた方が筋が通ります。その中で、今回は一点、授業の進め方という点に絞ってお話を進めようと思います。


 そもそも、中学校のカリキュラムは、全員に対して一斉授業をする、という視点で作られているように自分は感じています。そこで、例えば、授業の一例を提示すると、説明するときはきちんと説明をして、生徒に話をしっかり聞かせ、ノートを取らせて、質問のときには質問、演習のときは演習、という授業内のけじめがついているのが一般的なんです。

 ところが、釧路に来て驚くのは、塾講師であっても「終始、生徒とやりとりしながら授業を進めるのが良い授業」という風習があって、生徒がしゃべりっぱなしでも、授業に参加しているんだからそれは良いことだ、という感覚が横行しているんですね。

 さらに、一部の情報ですが、授業を「すべて発問で行え」と言ったという指導主事がいたとか。これ、分かりやすく言うと「生徒とやり取りしながら、授業を進めろ」ということなんです。


 ところが、自分、北見で数学の主任をしていたときに、そういう授業をしようとしている講師に対して「そんな事をして、授業がまともに成立するか!」と一喝したことがあります。こんな生徒とやりとりしながらダラダラと授業を進めていたのでは、終わるものも終わりません。そして、実は、こういう講師に限って、生徒の成績は上がらない、アンケートでは生徒に無理矢理良い評価を書かせようとする、というとんでもない状況で、この講師、間もなく首になりました。

 ですから、この指導主事のいう事を聞いている者は、学力をつけることが出来ず、塾に来たら「即、クビ」となる教師なんです。


 お父さん・お母さんにお願いしたいのは、授業参観に言って、上記のような状態で授業を進めている先生がいた場合、果たして、勉強の進め方がきちんとしているか、というところを確認して欲しいと思います。子供さんのノートや配られているプリント、定期テストの試験範囲、そのあたりを確認してみるといいでしょう。

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