<がむしゃらに勉強したことある?>
「自分のペース」という言葉は、塾や予備校なども宣伝文句で使っていて、保護者の方でも「それが一番いい」と思っている方も多いのではないかと思いますが、「自分のペースで勉強」だけでは、なかなか学力は伸びない、と思っていた方がいいんです。
というのは、自分の出来る範囲で勉強していても、結局、そのレベルの範囲の中に納まっているだけで、なかなかレベル上昇しづらいからです。
特に「伸び悩み」になっている子は、自分のペースで勉強しても、なかなか解決はしません。時には「がむしゃらに勉強する」という事も大切なんです。
これは、勉強だけではなく、スポーツの世界でもそうだと思いますが、スポーツ選手で、自分がスランプになったときには「ひたすら練習する」というコメントをする方が多いと思います。結局、勉強でもスポーツでも「伸び悩み・スランプ」になったときには、もう一度、自分のやっていることを見直して、うまく行っていないところを何度も何度も練習する、というのが、遠回りのようで、実は一番の近道です。
そして、これは脳科学でも言われているのですが、行動を起こすことで脳細胞のシナプスが結合し、新たな脳の思考ルートを造るということですから、今までと違った新たな刺激を与える事が、スランプ脱出の一番の方法なんですね。
そして、これを突き詰めると「伸び悩み」にならないためには、ある程度、定期的に「がむしゃら勉強」を取り入れて、常に脳に新たな刺激を送り込む事が大切、と言えそうです。
そのためには、日頃は、自分のペースでゆったり勉強していても、ちょっと調子がいい、とか、少し分からないところが増えてきた、というときには、一念発起、「今日は徹底的にやるぞー!」という日を持つということんなんですね。
ただし、ずっと毎日「がむしゃら」に勉強しても、途中で息切れしてしまいますから、自分のペースで勉強するときと「がむしゃら」に勉強をするときのメリハリをつけておくことも大切です。ですから、スランプに入ったときは、少し長丁場で必死に勉強する事にはなりますが、日頃は、週に1度とか、2週間に1度とか、そのくらいの割合になるようにしましょう。
部活も同様で、小・中学校のレベルであれば、毎日長時間練習するよりも、週に1度、ハードな練習日がある。それ以外は、比較的、個人のペースに合わせた練習にする。というような状況にしておくのが良いと思います。
ちなみに、この「がむしゃら勉強」をしているときに、ある種のひらめきのようなものが出てきた場合、何か、自分の中で「次元上昇」が起きたような、そのような感覚になります。いわゆる「化ける」というのですが、急に頭の回転が良くなったり、今まですぐにできなかったことがスラスラ出来るようになったりします。この感覚を経験すると、がむしゃらに物事をやるのが好きになってきます。
ということで、自分のペースを守って勉強しているだけでは、上記のような次元上昇は起きづらい。やはり、どこかで「がむしゃら」になるのも大切なんです。子供さんが伸び悩んでいるときには、そういうアドバイスをしてあげて欲しいと思います。
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