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markun5

「考えている」のではなく、ただ「迷っている」だけになっていませんか?

<無駄な時間がかかる子は・・・>

 算数の問題を解くときに「考える」というと、みなさんはどういうイメージを思い浮かべるでしょうか? それでは社会の問題で考えるというと、どのようなイメージになりますか? 


 今の子供達の中には、何でもかんでも「まだ、考えている」と言って「どんな問題をやらせても非常に時間のかかる子」がいるんですね。で、こういう子の場合に多いのは「考えている」のではなく「ただ、どれにしようか、迷っているだけ」というパターンの子です。


 例えば、算数の計算で異常に時間のかかる子の中には、計算の手順が身についていないため「次にどうやって計算しようかな?」と迷っている時間が長い子というのがいるんですね。だから「考える」というと、普通は思考力を問う「文章問題で考える」という事になるんですが、計算問題でも「考えている」と答えてくるようになるんです。

 社会については、どちらかというと「考える」というイメージよりも「知っているか、知らないか」で決着が付いてしまうものが多いですよね。中には「統計資料の読み取り」など、最近では思考力が必要な問題も出てきてはいます。ところが、こういう問題であっても、結局、資料の述べている事を自分で検証出来ない子が多く、結局、選択しをずっと眺めたまま「どれが本当っぽいかな?」というところで迷っているだけで、考えているというものとは、ちょっとずれていたりします。

 また、地図の問題で縮尺の計算のところになると「あれ? これ、どうやって計算したっけ?」と、習ったときの事を思い出そうとして、結局、思い出せずに空欄になっていたり、理屈に合わない、見当違いの計算をやってお終いになっています。


 実は、これが、自分は「問題解決学習の弊害」だと思っています。

 要するに「知識を与えず、ただ、考えろ」ということを行っているため、子供達は「知識で処理をする」という事を知らずに過ごしてきているのではないか、と思うわけです。極端な話をすると、社会で「全く知識がない」問題が出されても、解答用紙の空欄を見つめたまま何分でも固まっている子がいるんですが、そうやって「考えていれば答えが分かる」というように思いこんでいるようなんですね。当然、こういう子は「知識があるなし」による「取捨選択」が出来ません。もしも、これがテストのときだったら「学校で習ったときにどうだったかな?」と最後まで諦めずに思い出そうとする事も必要でしょうが、自宅で勉強しているときにもこれをやると、とんでもないロスタイムです。  自宅で勉強するなら、分からないところはサッとやり過ごしておいて、解答を見た後で「覚え直し」をすればいいことですよね。ところが、そういったことが出来ない子が最近増えてきているようです。


 こういう子がいた場合、お母さん方のお話では「うちの子、要領が悪いんです」という話になってくると思いますが「要領が悪い」とは違うレベルの話なんです。機会があったら、子供さんの勉強の状況を確認してみてください。

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