これも2016年に書いた内容です。
ひとつ前に「国語が極端に出来ないとこうなる」という話を書きましたが、それと同様に、今回は「算数・数学ができないとどうなるか?」というお話です。
<算数・数学ができないということは、こういうこと>
一つ前に「国語が出来ない」とかなり悲惨な状況になる、ということを書きましたが、それじゃあ「計算が出来ない」とはどういう事なのか、についても、お話しておこうと思います。
結論から言うと「計算が出来ない」=「言われたことが言われた通り出来ない」ということです。
頭の中の構造で言うと、例えば「( )を先に計算するんだよ」と言われたら、言われた通り、( )の中を先に計算すればいいだけ。「公式を覚えて計算しなさい」というのは、「仕事で必要な事を覚えて、それに合わせて仕事を進める」という事に通じます。
要するに「言われたことをきちんと守って手順通り進めていけば出来ること」なんです。ですから、それができないとなると、就職してから「こういう手順でこうやってね」と説明されても、その通りのことができない人になってしまうということですね。
また、算数・数学で習う公式なども同様で、何度も繰り返し同じ公式が使われるのに、それが出来るようにならないとしたら、何度同じ事を教えても出来ないやつ、ということになりますね。単に情けないという事にしかなりません。仕事場で、そういう人がいたら、たぶん、計算が不得意なんじゃないでしょうか?
そして、計算というのは、練習を重ねるうちに「速く正確」になっていきます。これ、仕事で言うと毎日決まった報告書を書いたりする作業〜いわゆるルーチン・ワーク〜に当たるものなんですね。ですから、繰り返し練習していく中で「速く正確に」なっていかなければならないんです。
ところが、いつまでも同じペースでモタモタやっていたり、場合によっては「あれ? この計算、どうやってやるんだっけ?」というように、毎回、迷っていたり。最悪は、なぜか突然、おかしな計算をやりだしたり。こういう人は、しばらく経ったら、今まで出来ていたことが出来なくなり、突然、おかしな事をやり出す人になってしまいます。当然、会社の上司から「おまえ、何やってんだ」と言われて、周りの人からそっぽを向かれます。
そして、ここで考えて欲しいのですが、「国語が出来ない」「計算が出来ない」という子が、クラスや部活で、今まで述べてきたおかしな事をやった場合、周りから変な目で見られるでしょう。よく、今の子供達はコミュニケーション能力が低いなどと言われたりしています。自閉症なども引き合いに出されていますが、実際のところ、こういう「学力不足」の子供達が、周りから白い目で見られて、いじめや無視にあっているというケースも、自分は見てきました。自分の感覚では、残念な事に、これに該当するのは、問題になっている子の半分以上ではないか、と思っています。
逆に、自分が受け持って、勉強がある程度出来るようになってから、いじめに合わなくなった、という子も、割と多いんです。ですから、何かあったときに「自分は何も悪いことをしていないのに」と被害者の立場だけで考えず、うちの子、きちんと勉強していただろうか、周りの子に対して、変な言動が無かったんだろうか、という事も合わせて考えて、今後、そういう事が起こらないように、お互いが気をつける、という姿勢で臨んで欲しいと思っています。
そして、ここが克服出来ない限り、転校しようが環境を変えようが、同じ事が起こりうる、と考えておくといいと思います。というのも、実際に、転校しても同じ目にあった、という子がいたからです。
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