これは2015年に書いた内容です。ですから、わずか2年程度で、小学校内容が少しずつ変わってきているという内容になっています。
<くしろ子ども未来塾で>
自分は「くしろ子ども未来塾」で「算数力チェック講座」というコーナーを受け持っています。内容は、算数検定の形で、実際に算数の問題に取り組んでもらっているんですね。ただ、システムとしては、表向き「算数検定」の形を取っていますが、実際は、どこの学年のどの部分でつまずきが発生しているか、というのを突き止めるため、全員、必ず、小学校1年生の最初から順に受けていってもらう形を取っています。
さて、この算数力チェック講座ですが、今年度に入って、生徒の様子に変化が出てきています。
実は、始めた当初〜2013年度では、小学校1年生内容で不合格になってしまう子、文章を読み切れなかったり、図形認識が怪しかったり、小学生どころか中学生でも小学校1年生内容で不合格になってしまったりする子が結構いました。
また、勉強は2の次のようで、自分たちの講座は、後半の時間になって混雑する〜要するに、最初は、他の習い事の講座に行って、その後で、ついでに勉強も、という感じで流れていました。そして、受験する子もお母さんに言われてやるという子が多かったんですね。
それが、今年度に入ってからは「勉強が第一目的で来る」という子が増えて、自分たちの講座は、早い時間から、生徒で埋まるようになってきました。これ、おそらく、釧路全体で勉強に向かう意識に、少し変化が出てきたのではないかと思うんですね。また、低学年での正答率が徐々に上がってきていますし、上の学年内容に受かっていく子も増えています。これ、学校の授業も徐々に充実してきたのかな、と思います。特に単位で「1kg=100g」と間違える子が減ってきています。
さらに、該当学年で、本来習っているはずのものを習っていない〜学校の進度が遅れて、本来習っている時期に習っていない〜という子は、以前はパラパラいましたが、今年度は、今のところ0なんです。 難を言うと、小学校2年生配当の「時計の読み方」の単元の内容がしっかり身についていない子が、相変わらず、多いままという状況でしょうか。
また、実を言うと、不合格になって、ベソをかく子も中にはいます。そうなると「勉強で子供達をいじめて〜」というような感情を持つ人も中にいるようなのですが、本当の理由は、子供達が「自分は出来ている」と思っていたところが、不合格になってしまったのが原因。
そして、こういう講座をきっかけに「実はしっかり身についていなかった」と言うことに気づくだけでも、これは大きな収穫ですし、逆に言うと、子どものうちに気づいて良かったと思います。これが、いざ、高校卒業まで気づかず、就職になってベソをかく方が、子どもにとっては不幸だと思いますし、小学生のうちに、自分の力で克服するという事を覚えたら、それは一生の宝物になるでしょう。
子供達にイヤな思いをさせたくない、と考える保護者の方もいらっしゃると思いますが、他の事はともかく「勉強」ということになると、それは、いずれ「仕事」という形で子供達に与えられるものになります。その仕事をきちんと出来るようにするための訓練を勉強を通して、今、体感していると思ってください。楽しい事ばかりじゃなくても、その辛いところを「楽しみ」や「達成感」に変えられる子になったら、それは、一生の大きな財産ではないかと思います。そういう気持ちで、自分たちは、算数検定を行っています。
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