これも2015年に書いた内容です。ただ、最近は、少しずつですが、この感覚も変わりつつあるようです。となると、今後、湖陵・江南の倍率が少し上がってくるのではないかと思われます。
<未だにある「この学校、勉強が大変そうだから」>
高校を選ぶ際の基準として、まだ、根強いのが「湖陵だと勉強が大変そうだから江南がいい」というもの。その他「この高校で部活をやりたい」というのも根強いですね。で、ここからが大事なんですが、これを子供さんが言うのならまだしも、親がそう言っている状況だと、まずいでしょ、という話です。
高校の選択として、まず、一番に考えるのは「将来の目標が決まっているのか」。実力云々は置いておいても、目標が決まっているならば、その将来の目的に合った高校を選べば良いわけです。
例えば、将来「建築家になりたい」というのなら、大学進学を考えて湖陵とか、専門科目のある高専を目指すとか、看護士になりたいというのなら、その後の看護学校の試験などをふまえて、基本的に江南以上の高校を目指せばいいわけですよね。
また、そこまで具体的でなくても、将来、できれば国立大学に行きたいと思ったら、絶対湖陵に行く、というスタンスになるでしょう。となると、将来の目標があれば、大抵は「楽をしよう」とは考えませんし、実力が足りていないなら、もっと勉強しなければならない、という気持ちになっていきます。
ですから、楽をしようと考える一番の原因は「将来の目標が無い」ということなんです。
そして「将来の目標が無い」というのなら、普通は「今の段階で出来るだけ頑張って、なるだけ学力の上位の高校に行き、将来の目標が決まったときの選択肢を広げておこう」と考えるのが筋ですよね。ところが、親の方から「勉強が大変そうだから」と言い出して、志望校を下げようとするんですよ。基本的にあり得ません。 本来は、子供さんが楽をしようと思っているときに、それに歯止めをかけるのが親の役目なんです。
実際に、今の就職状況を見て、分かっていなければならないのですが、釧路の場合、高卒で「正規雇用」は、高卒者全体の3分の1。その他はアルバイトか、就職できずにフラフラしているんです。この状況で「楽をしよう」なんて思っている事自体、相当危険な兆候なんです。そういう感覚で、高校の3年間をフラッとした気持ちで過ごしたら「たぶん、まともな就職口は無い」と思っているくらいでなければなりません。
「景気が悪い」とか「企業がない」という事を、雇用状況が悪化している原因としている人もいますが、いくら企業があろうが、景気が良かろうが、さんざん楽をしてボヤッとしている人間はどこにも雇ってもらえないんですよ。
ですから、高校選択の際、親の取るべき立場は「多少、厳しくても、この高校でやり抜きなさい」と、子供さんにきちんとお話して、子供さんが楽をしようと思っているところに喝を入れる、というものです。これがきちんと出来ていれば、子供さんは、将来的に大崩しません。
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