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  • markun5

「国語」も問題を解かないと力がつきません

 「国語の勉強」というと、一般的には「漢字」と「読書」というイメージを持っている方が多いのではないかと思います。「漢字をたくさん覚えて、本をたくさん読めば、国語が出来るようになる」という考え方ですね。

 もちろん、これはこれで、間違いではないんですが、それでも「読書をするときに、どういうことを気をつけて読めばいいのか」ということを知らず、ただ、字だけを漫然と読んでいるだけでは、読解力や表現力は、なかなかついていきません。本はそれなりに読んでいるようだけど、と思っていても、中学生の卒業文集や修学旅行文集を見て「これが中学生の書く文章なの?」と唖然としてしまうお母さんもいらっしゃるようです。

 そこで、読書の際に、どういうところに気をつけて読まなければならないか、ということを把握するためには、やはり、問題集などで、きちんと練習することが大切になるんですね。


 「国語の問題って答えが一つではない」と思っていらっしゃる方も多くて「それぞれ、自分の考え方が出来ればそれでいい」と思っていても、例えば、指示語の問題で「それ」に当たる部分がどこか分からないとか、「このセリフは誰がいいましたか」など、そのレベルでも答えが違っていては、文章を読みとっている状況にはなっていません。また、日本の文学作品であれば、短歌や俳句などに限らず小説などでも、季節感が情景として大切になるのですが、その季節が分からないと、情緒もつかないということになります。

 そして、これを克服するためには、やはり、国語でも「文章の読み取り方」の練習が大切で、そこを強化するためには、問題集を解くというのが、一番の近道です。

 ですから、子供さんが理解できるレベル〜中学生でも小学生の問題集をやって構いません〜から、そこから少しずつ練習を始めていってください。


 小学生レベルだと、あまり文法にこだわらず、むしろ、普通に質問さえたことにすぐに答えられるかどうかを見てください。

 例えば「このセリフは誰が言ったか」「場面の区切りはどこか」など、普通に本を読んでいれば、普通に答えられるはずの内容が主になっているような問題集で構いません。


 漢字や計算の練習だとたくさん練習をやって、覚えるくらいまで「馴染む」というのが、適切な表現ですが、国語に至っては「馴染む」というよりも、完全に「慣れ」の世界です。当然、問題を解くと「この文章を書いた人は、いったい何をいいたいんだろう」ということを考える時間がとれる訳で、こういう「文章を読むときに考える」という行動が、これから先の読書を意味のあるものにしていくと考えてください。


 実は、学力を向上させるためには「国語の文章がきちんと読めるかどうか」が一番大きなカギになってきます。過去の自分の経験では、中学生に小学校の国語の問題集をやらせることが多いのですが、そういう子は、国語の問題集の内容が1学年上がるごとに、中学校のテストの得点力が「一回り上がる」という感じになってきます。もちろん、該当学年の国語の内容に追いつくと、普通に、国語以外の科目のテストでも、点数が平均点以上になってきます。


 「国語がすべての基本」ということは、頭で分かっていても、子供さんの現在の国語力がどのレベルなのか、ということを判断できるお父さん・お母さんは、やはり少ないと思います。そういう場合は、子供さんが、何の抵抗もなく、スラスラ問題が解けるレベルが、子供さんの学力レベルに当てはまる学年だと思ってください。


 要するに、普通に「読書」をしている状況を考えた場合、そのまま文章をドンドン読み進めていって、それで、本に書いている内容が分かるということになりますから

「それ」は何を指していますか?

という問題で「う~ん」と悩んでいるようでは、本を読み進めることができないレベルということになります。そういう引っ掛かりがあるうちは、まだ、そこまで学力が届いていないと判断してください。


 夏休みの国語の勉強法でした。

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