これも2016年に書いた内容です。
本当は、音声があればいいのですが・・・。
<小学校英語ってどんな感じ?>
前にもちょっとお話したことがありますし「ストップ・ザ・学力低下」でも話した事なのですが、それをリニューアルしてお届けします。
小学校で英語の授業がおこなわれるようになって「子供達が英語が得意」になったり「英語好き」になったりしているか、というと、どうやら、そうはなっていないみたいですね。子供達に「英語の授業ってどんな感じ?」と聞いても「なんか、遊んでるだけ〜」という感覚でいるようです。それもそのはず、小学校の5年生や6年生に、ネイティブの幼児教育のようなことをやっても、結局「そんな幼稚園児のようなことをやっても楽しくない」ですよね。それで、子供達の反応は「いまいち」ということのようです。
もう一つは「中学校へのつながり」が希薄なんでしょう。「小学校は小学校」「中学校は中学校」と「別物」と捉えているような感があります。 そこで、ここを直せば、少なくても「英語への抵抗感が薄まる」という必殺技を伝授いたします。
それは、英語には小さな「ッ」の発音が無い、ということなんです。例えば「アップル」。これ、中学校に入って実際にネイティブが発音しているのを聞くと「アプル」で、小さい「ッ」が無いんですよ。そして、もっと言うと、発音は「アプル」と「ア」を強く、「プル」を弱く言うんですよね。そして、お父さん・お母さんが中学校のとき、初めてこの「アプル」を聞いたときに、ジャイアント馬場の「アポー」の真似をする子がクラスの中にいたはずです。まあ、正直に言うと、本当は音声で聞くことが出来るといいんですが、文字だけでちょっと我慢してください。
もう一つ別の例で言うと「good」。これ「グッド」とカタカナで表記しますが、実際の発音は「グド」、もしくは「グード」。以前、エド・はるみさんが「グー」を流行らせましたが、これ「good」のことですね。ネイティブの発音を音だけできちんと聞くと、このように「グー」と伸ばしているんです。そして「ド」は弱く言われるために聞き取れないくらいなんだ、ということです。少し正確に言うと「アプル」の「プル」や「グード」の「ド」は「子音のみ」の発音なんですが、最初のうちは「弱く発音するんだ」くらいに思っておけばいいです。
もう一つ別の例を挙げると、北海道に来たアメリカ人は「札幌」をうまく言えずに、カタコト言葉で「サポロ」と言いますね。言い方によっては「サボーロ」のように聞こえます。要するに、元々、英語には小さい「ッ」が無いので、発音出来ないんですよ。
そこで、ここで覚えておいて欲しいのが、実際には「ッ」は無いんですが、単語のアクセントや「プ」や「ブ」の破裂音などがからんでくると、日本人には「ッ」が入っているように聞こえるだけなんだ、ということなんですね。また、日本語は発音が割と「平板」で、どの音もハッキリ言うようになっているのですが、英語は単語に「強弱」がつくんです。そして、日本人が弱いのは、この「弱く言う部分」なんです。
そして、ここからが大切なんですが、幼児や小学生のうちから英語に親しもう、と「ドッグ」「キャット」「ジェット」「ハット」「カップ」のように「ッ」を平気で入れて、なおかつ「アクセントも何もなしで全部同じ強さで発音」させてしまった場合、一生懸命「ウソを教えている」と同じ事になってしまいます。そういう子が中学校に入って、CDなどを聞いて「今までやってきたことと全然違う」と感じてしまったら、それは子供に「余計な抵抗感を与えている」という事になってしまうんですね。当然、従来の英語は、こうやって「子供達に余計な抵抗感」を与えて平気で勉強させていたんです。それで英語に対する苦手意識がなかなか抜けないんですよ。ですから、もしもこういう事を子供さんにやっていたら、それは「英語を得意にするどころか、どんどん不得意にしている」ようなものなんです。
そこで、英語に敏感なお父さん・お母さんに注意ですが、実際にCDなどを聞いて、この「ッ」を抜くことと、アクセントをつけるということだけは、しっかり進めてください。中学校に入って、ネイティブの発音を聞いたときに「小学校で勉強したのと同じだ〜」という感覚にしてあげるように心がけてください。 ちなみに、これは小学校の先生、全員に気をつけてもらいたいところなんです。「ドッグ」じゃなくて「ドグ」、「キャット」じゃなくて「キャト」なんです。もしも、これを教育委員会が小学校の先生にきちんと指導して統一することが出来たら、今の小学生が高校生になったあたりには、英語の得意な子が今以上に増えますよ。
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