これも2013年に書いた内容です。
実は、この当時、小学校では黒板をあまり使わない先生が多かったようで、小学校でしっかり板書しているという子が、釧路では非常に少なかったんです。
現在では、電子黒板に変わってきているようですが、子供たちが自分で「まとめノート」を作れるようになるためには、やはり、先生の指導の力が大きいと思います。
皆さんの学校では、今、どうなっているでしょうか?
<ノートをきちんと取れるようになるためには?>
自分は、中学生で「自力でまとめノートを作るように指示を出している子」がいます。当然「自力でノートを作り、そのことが学力向上に効果がある」というレベルに達した生徒です。そして、さらにその上のレベルになると、今度は学校でのノート作りがしっかりしてくきますから、生徒が自由にまとめていれば、それでオーケーということで、チェックもあまり細かくしないで済ませます。
ということは、自力でのノート作りを指示する子というのは「ノート作りの練習が必要な子」ということで、ある一定のレベルの子だけ、ということになります。
この「ノート作り」なのですが、実際に教えていると「ある一定のレベルに達すると、劇的にノートの質があがる」という、いわゆるボーダーラインのようなものがあります。それが「漢字検定5級」です。もうちょっと分かりやすく言うと「小学校6年生までの漢字がしっかり読み書き出来るようになった子」ということです。
そして、自力でのノート作りの練習を開始させるレベルは、漢字検定5級の一歩手前である「6級合格時点か、そのレベルと同等の学力がある子」で、そこから練習を始め、5級に合格し、ある程度しっかりしたノート作りのパターンが身についた時点で、あとは自力でどうぞ、と「お任せ」にしていくことになります。当然、漢字検定も4級、3級と合格していくにしたがって、ノートづくりも「的を射たもの」にだんだん変化していきます。
これを突き詰めて行くと、自力で学習するためには小学校6年生までの語彙力が必要で、それが身についていない子に「自分で好きなものを勉強しておいで」というのは、一見「自主性を尊重」しているように見えて、実は「面倒だから丸投げ」しているのに等しい、と考えていいと思います。
逆に、小学校の低学年や漢字力の低い生徒に対しては「先生が板書したものを、タイミングを取りながら、きちんと写させる」という練習が必要になります。そこをおざなりにしているため「ノートを書くのが面倒」となり、なるだけ手を動かさないで済ませようと、算数や数学の問題を解くのに「図や表すら書こうとしない」生徒になってしまいます。
おそらくは、現時点では、小学校6年生で該当学年の漢字をすべてクリア出来る子は、かなり少ないと思いますから、まずは、学校の先生が積極的に板書を写させることからスタートになる」ということです。
また、小学校の先生に求められるのは、子供たちが板書を写しやすいように「板書の時間を取りながら、きちんと説明を聞かせる」という、授業のタイミングの取り方、ということになります。
Comments