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markun5

「できる」と言って、宿題をやらない子

 これは、過去に実際にいた子の話です。2019年に書いた内容です。


<できる気でいたいから>

 ここでは、常に「ボク、できるもん」と思っていて、それでいて宿題をやりたがらない子についての話です。


 実は、過去にそういう子、何人もいました。そういう子って小学校のうちや、学力の低い地域だと中学校の1・2年生くらいまでは、成績上位の方にいるんです。ところが、中3になってバタバタ〜と成績が落ちてきて、結局、受験校を下げることになってしまうケースも結構多い。また、学力の低い地域だと高校にも受かってしまうのですが、その先の大学受験になると「全然学力が伴わない」というケースになることも多いんです。  それで、今回は、そういうふうにならないように気をつけよう、という話です。


 実は、これ、ハッキリしていることがあって、その一つが「出来る気でいたい」というものなんです。というのは「自分は勉強が出来るんだ」と思っていたいので、基本的な内容の宿題が出たときに、万が一出来ない物があったら「自分は出来る」という根拠のない自身が崩れてしまうからなんです。だから、敢えて見て見ぬ振りをする。

 そして、もう一つは「実は、できない」ということ。  基本的な内容の宿題でも、内容を見てみたら「出来ない問題」が結構あって、実際に手を着けようと思っても、手が着けられない。だから、敢えて「サボった」ということにしておいたり「こんなの簡単すぎてやる気が起きない」などと言って、自分の実力のないのを誤魔化しているケースなんです。


 大きく分けると、この2つのケースが圧倒的に多いようです。

 となると、当然、実力が無いのが暴露される中3の後半当たりからガタガタになってしまったり、特に学力の低い地域は、高校まで比較的楽に合格できるのですが、その先の「全国レベルでの勝負」となったときに、全く歯が立たない、という状況になってしまいます。


 そして、特に中3から著しく学力が低下してくる子の場合、原因の一番は、物の考え方が「小学校レベル」のまま、というもの。  これを見抜くのに一番適しているのが中1の「方程式」なんです。式をきちんと作らずに小学校の計算で解いてしまっている子、いませんか? こういう子って「答えがあってるからいいじゃん」という感覚で、中学校のいわゆる「数学の考え方」を理解せず、算数感覚のまま過ごしてしまうんです。

 こういう子は中2までは何とかいけますが、中3になってからボロボロになっていきます。なぜかというと、中3の内容は、いわゆる「算数ではなく、数学の考え方で問題を考えて解く」という内容が増えてくるからです。


 もう一つは、国語力の問題。国語のテストの調子があまり良くない。実際に文面に書いてあることだけでしか答えられない。こういう子は、今まで書いてきましたが「理解力・判断力」が低く「その場で考えて問題を解く」ということが出来なくなっていきます。そういう子が一番ピンチなんです。


 ただ、本当は、こういう子は高校入試の段階で発覚する事が多いのですが、釧路の場合、上位校の倍率が低く、場合によっては定員割れを起こしたりしますし、また、こういう実力が伴わないタイプの子が多いので、周りが落ちてくれて自分が助かるというケースもあり、高校だと湖陵あたりにスッと入ってしまうケースも少なくありません。

 そうなると、高校にすんなり入ったことで、さらに勘違いが進み、北大でもどこでも受かるような気分になってしまう子も多く、結果として、思ったような大学に全く手が届かず、思いっきり大学のランクが下がってしまうというのが現実です。


 ですから、基本的な宿題だと、サッと余裕で終わらせられるのが、本当に実力のある子ですから、そこを目指してください。

 大人になってからだと、どんなレベルの仕事でもサッとこなせる人が実力のある人ですよね。実際に仕事をやらせて、簡単に済むことをモタモタやっているような人は、実力があるとは言いません。あくまでも仕事がきちんと出来る人を目指しましょう。

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