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「お手伝い」と「職業観」

<「キッザニア」より「日頃の手伝い」>

 学校でもインターンシップなどと言って、職場体験をさせるようになってきていますが、実際のところ就職率が上がっているようには思えないですし、離職率も改善が見られていないように思えます。で、自分もいろいろ考えてみたのですが、一つ結論として考えているのは「就職」というのは「イベントではない」という事なんです。


 例えば、職場体験にしても、キッザニアのようなところであっても、結局、一時、それらしいことを経験するだけの「イベント」なんです。もちろん、そういう経験を積むこと自体は意味があることだと思います。ただ、職業観という部分に入ってくると、これはイベントのような「一時の目新しさ・楽しさ」ではなく「毎日の同じ事の積み重ね」であったりするわけで、そうなると「目新しさが無くなった時点で飽きてしまう」「やらなければならないことをすっ飛ばしてしまう」という事は許されないことですよね。


 で、毎日の積み重ねで、さらに社会的な内容と考えた場合、小学生あたりでは「家のお手伝い」が、実は就職するための意識を育てる上で、一番身近で、一番大切な習慣づけではないか、と思うわけです。それも、例えば、食事の後かたづけであれば、単に、食べ終わった食器を下げるだけではなく、洗った後の食器を戸棚にしまうとか、そういういわゆる「下働き」のような部分から徐々に手を着けていって、だんだん、物事が出来るようになってきたら、料理の手伝いまで入っていく、というような、まあ、昔の日本で言うと「職人を育てる手順」と同様の道筋が、一番いいのではないかと思ったりするわけです。

 そして、そうやって、実際に物事を行ったときに、もっと要領よく終わらせる事ができないか、と考えるようになれば、それが「実践的な思考力」を養う事にもなります。考える力というのは、決して、学校の教科書だけのものではなく、遊びや日頃の生活の中に入り込んでいることですから、それを利用しない手はないと思います。

 ですから、今回の夏休みに、何か、家での手伝いを決めて、子供さんに継続して取り組ませてみてはどうでしょうか?

 夏休みの生活習慣改善法でした。

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