少し続けて「学力の上がらない状況」を書いてきましたが、これが、子供たちにどういう影響があるのか、ということを書いておきます。
実は、大抵の子は「普通に勉強していたら、釧路の高校だと1つ上の高校に行けたはず」になっているんです。場合によっては2つ上の高校に行けただろうに、と思われる子もいるんですね。
ところが、お父さん、お母さんは、釧路全体を見たり、他地域との比較を見たりすることができません。大抵は、自分の子供さんの通っている学校のことしか分からないですよね。ですから、子供さんの学力については、学校の言いなりになったまま、受験を迎えてしまうんです。
よく、逆転合格した、という話も出てきますが、受験直前の数か月勉強しただけで、学校の先生が「無理」と言った高校に受かるくらいの能力がある子だったら「最初から、きちんとやっていれば、もう一つ上の高校に行けただろう」と言われて、当然だと思いませんか?
そういう子が、大量にいるんです。
具体的にどのくらいの差になるかということを、今年の受験生に例を取ってお話しすると、中学校1年生の最初の学力テストで、ほぼ同じ点数だった子が、中1からずっと勉強を続けてきた子は、中3の総合学力テストで300点満点中、230~250点。正直に言うと湖陵ほぼ間違いなしですね。それが、学校の勉強だけになると、総合学力テストで170~190点。湖陵どころか江南も怪しいという状況になるんです。特に、上位校になればなるほど、その差が顕著になるんです。
そして、学力的に最も差が大きくなるのが数学です。勉強してきた子は総合学力テストで60点満点中50点前後、それに対し、やってこなかった子は20点台。比較的学力上位にいた子でも、そのままにしておくと、数学のテストで半分もいかなくなってしまうんです。
ですから、お父さん、お母さんが知らないうちに、ドンドン学力の芽がつぶされて行っていると考えていてください。さらに、中学校でこの状況になってしまったら、当然、大学入試にも影響が出てきます。
今の釧路はそういう状況なんです。
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