宿題などで、自分で○つけをするように指示された場合、子供さんは間違えた問題をどのように処理していますか? 実は、この処理の違いで学力が伸びる伸びないが決定されると言っても過言ではありません。非常に重要なところですから、必ず確認して下さい。
学力が伸びる子の場合 間違えた所は×をつけ、きちんと赤ペンで修正している。 だんだん、間違えた所にこだわりを持つようになり、解き直し、覚え直しが充実してくる。内容によっては、出来なかったところをノートに練習する。
学力が伸びない子の場合 間違えた部分は、全部消して、正しい式や答えを鉛筆で書いて○をつける。 ○をつけたところは分かったような気になってしまい、さらに一歩上のレベルの勉強に手が着かなくなっていく。
学力が伸びない子の場合の方法を使っても、今まで「あまり勉強していなかった」という子どもさんなら、0から1になった訳ですから、少しは伸びて行きますが、その後、すぐに頭打ちが来て、何をどうやって勉強しても成績が伸びて行かなくなります。
逆に学力が伸びる子の場合の方法を使っても、間違えた部分にこだわりを持つまでは、旧態依然の状況が続くことがあります。こういう「勉強を始めた時の初期の結果をみて、これでいいんだ」と考えてしまうのは大きな間違いです。少し継続してから判断してください。
また、これはある学校で実際にあった話ですが、小学生用のカラー刷りテストを行った際、間違えたところをその場で解きなおしさせて、直してきたら全部〇にしてしまう、という指導をしていた所がありました。そういう子は、実際の点数は低くても、直して全部〇になってしまうわけですから、家に帰ってお母さんに見せるときは全部満点になっているんです。それで「うちの子、大丈夫だ」と思っていたお母さんもいたんです。子供さんの本人も「満点になったから、私、大丈夫」という感覚でいたんですね。
ところが、その小学校の子供たちが進学する中学校では、学力テストで悲惨な状況になっていました。
ですから、こういうことが起こっていないか、子供さんに確認して、もし、おかしなことになっていた場合、家で間違えたところを、もう一度しっかりやり直しさせてください。
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