前項、前々項とノートについて書いてきましたが、これが地元の釧路ではどのような状況だったか、ということをお話しておきますね。
これ、実は、以前、何校か小学校を見学したときのことですが、見に行くと、黒板に昨日の授業の内容が書いたままになっていたんですよ。授業をする前に、黒板をきれいにしておくのは当たり前だと思うのですが、それすらやらない、という学校が複数あったんですね。
それだけでもちょっとがっかりなんですが、その書いてある内容も、1行・2行、大きく横書きで書いてあるだけで、内容がほとんど書かれていなかったんです。要するに「板書自体を全然していない」ということがハッキリわかるんですね。
そして、その当時の「釧路市標準学力検査」では、国語の「書き」の部分が全学年に渡ってドンとへこんでいたんです。要するに「小学校のはじめから、全く書くことがダメで、それが中学校までずっと続いている」ということですね。これが、本当にひどかったんです。
それが、現在ではかなり意識して変わってきたようです。
令和元年の12月に行った釧路市標準学力検査」の結果が去年の3月に出ていて、そのデータが、次のものになります。
小学校では、現在、ノートも少しずつ充実し始めていますし、プリントでの練習も以前より多めになってきています。小学校は、全体的に上昇傾向です。「書き」の部分もデータで見る限りでは、かなり改善されてきているということですね。
それとは逆に、小学校のときは、ある程度しっかり学力がついていたものが、中学校に入って、全く崩壊してしまう、というのが、このデータを見て分かると思います。
ノートにプリントの切り貼りが多かったり、数学などは、計算を端折って全く板書しなかったり、そんなことが続いていると、このようになっていく、ということが分かってもらえると思います。
ですから、現在、学力テストの平均が低いのは、中学校の責任がほとんど、ということですね。小学校のときは比較的熱心に勉強を見ていたお父さん・お母さん方も、子供さんが中学校にはいると、なかなか直接的に勉強を見てあげられなくなってくるのではないかと思うのですが、その中学校に入ってからが、ネックなんですね。
Comments