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markun5

量と学力は正比例します

 前の項目で、釧路の小学校が年々学力が上昇していると書きましたが、実は、これほどきれいに学力が上昇しているデータが出るというのも、ちょっとおかしいと言えばおかしいわけで、本当は、学年ごとにしっかり指導していると、それほどデータ的には変化が出ないものなのです。

 ということは、小学校も、どちらかと言うと、昨年までが低かったため、少し頑張っただけで結果がついてきたと考えた方がいいでしょう。

 ただ、上がっている以上は、指導の仕方が良くなって来ているということですね。


 そして、これは自分の推測なのですが、小学校の場合、毎回長期休暇中の補習を熱心にやっていて、そこでの経験から「子供たちの学力を上げるにはどうしたらいいか」ということが徐々に分かってきているのではないかと思っています。


 それで、以前、自分が学校の補習を見学に行ったときに、校長先生とも何度かお話をする機会があって、そこで

「計算問題であれば、一つのセクションで300~400問くらいこなしておくと、かなり計算がスムーズにできるようになりますよ」

というお話をしたことがあるのですが、そのときには、先生方には「量をこなす」という感覚が無かったようで、自分の話を聞いて、驚いていた人も多かったんです。ところが、最近になって、特に熱心な先生が多い小学校では、プリント類が以前より多く出てくるようになっています。要するに、子供たちにやらせている量が全体的に増えてきているんですね。


 少し前に「学力向上のために作業をさせる」という内容を書きましたが、結局、すべてがここにつながってきます。さらに言うと、時間を計り、正確に早くこなせるようにさせていく方が、より効果が高いんです。


 「ゆとり教育」時代に「百マス計算」が流行ったのは、ご存じの方も多いと思いますが、陰山さんが、その著書の中で「この当時の子供たちの中から医者になった子もいる」ということを書いています。なんでも4人ほど出たそうなのですが、小学校の初期の段階で、このように「作業を正確に早くこなせる」ようにしておくと「後で習う内容も正確に早く頭に入りやすく」なっていきます。


 ですから、ドリルや問題集で、数をこなして、それもダラダラやらせず、時間を計ってやらせることで、学力は上昇しやすくなりますから、どんどんやらせてあげてください。

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