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markun5

死んでもやらないっ!

 これも2014年に書いた内容ですが、実は、これ、自分の実体験からきています。

 実際に、全く課題をやらない(学校の宿題も、親に「やった」と嘘をついて、実際はやっていなかった)子がいて、その子が、結局、体調を崩してしまったという事例がありました。

 最後に書いていますが、実は大人でもそういう人がいて、結局、その人はうつ病になってしまいました。「イヤなことから逃げていると結局、最終的には、自分のためにならない」ということなんでしょうね。


<これで病気になることも>

 課題を出してもやらない子、というお話は何度か書きましたが、これが究極の領域に入ると「死んでもやらない」というレベルになります。こうなると、ちょっと異常。普通に考えると、毎回怒られる訳ですから、怒られるのがイヤだと思って、徐々にやるようになって行くんですが、何回言われてもやらない、というのは序の口で、酷い状況になると、体調に変調をきたしてもやらない。要するに怒られて、精神的に苦しい思いをして、それが体に影響が出る所まで来ているのに、それでもやらない、という事です。早い話、パッとやってしまえば全然問題が無いのに、それだけ苦しい思いをしても、課題だけはやりたくないっていうことなんでしょうね。正直ビックリしますよ。

 よく、成功体験などと言いますが、これ、やらないで成功はありません。何らかの努力をして、その結果「成功する」訳ですから。


 それで、理由をいろいろと考えているんですが、こういうタイプの子って、低学力の学校の上位から中位〜と言っても全然学力は低いのですが〜の子に多いように感じています。話を聞く限りでは「こんな勉強しなくても僕できるもん」「こんな勉強よりもっと良い方法があると思う」というような、実体の無い漠然とした自信や要領の良さのようなものを求めているようなんですね。

 要するに学校で勉強している内容が簡単すぎるのか、大した勉強をしなくても易しいテストのため点数が取れるから、それで標準レベルを勘違いしてしまっている子、という事になりましょうか。その勘違いの度が進むとこのようになるようですね。


 そして、もう一つ気になるのが、こんなのやらなくてもいい、という感覚が周りの大人の意識の中にあって、その意識が知らず知らずのうちに子供達の心の中に住み着いている、という事も考慮に入れなくてはなりません。

 具体的に言うと、例えば「学校のホームページ」。

 これ、釧路市内の全部の小中学校で設置する、ということになっているのですが、これをまだやっていない学校があるんです。要するに、学校の雰囲気が「こんな面倒なことやらなくてもいい」という空気感に包まれている、と言った方がいいでしょうか。よく勉強などやらなければならないことはサッサとやってしまえ、と指導を受けることがありますが、それを教えている肝心の学校が、面倒な事は放っておいて、なるだけ後回しにしよう、あわよくばやらずに済ましてしまおう、という対応なんです。釧路市のホームページを見る限りでは、小学校はかなり設置が進んでいるようですが、中学校はほとんど設置されていないようですね。

 生徒を指導している学校がこの調子〜「死んでもやらない」を実践しているわけですよ。  ちなみに、学力の高い帯広や旭川などは、全校設置済み。子供を教える立場の教師の意識がここでも違うわけです。


 そうなると、本来は釧路市教育委員会が「学校ホームページ設置チーム」を作るなどして、各学校の状況を確認し、設置を促したり、教員の転勤などで更新が滞っている学校に注意を促したりするはずなのですが、釧路の場合、残念な事に、肝心の市教委のホームページがガタガタで、以前は教育長のブログなどもあったのですが、結局、就任の挨拶以来一度も更新されないまま放置されていて、今では削除されてしまっているという有様なんです。

 これも、以前に書いたことがあるのですが、大した仕事をしなくても、どこかの大学教授が甘い評価を下し続けたため、こんなものでいいんだ、と市教委が勘違いしてしまったという、今の学校の甘い内申点で生徒が「自分は出来ている」と勘違いを起こしてしまっているのと同じ状況が起きていると考えた方がいいでしょうね。少なくても、今年の初めには「体力測定」の結果が出ている訳ですから、それをホームページに載せるとか、そのくらいの事をしても良いはずなんですが。


 ということで、今回は、例をホームページにとってお話しましたが、ホームページ一つ取っても、こういうものをまず市教委がきちんとやって、各学校に指導できるように自らの下地をきちんと作る。そして、各学校に通達を出す。親方が「自らやらなければならないことをきちんとやる」という姿勢で臨まなければ、子分は言うことを聞きません。そして、学校が良くならなければ、生徒は良くなりません。

 「死んでもやらない」は、市教委の意識が生徒に伝わったもの、という認識で、早急に改善に取り組んでいかなければならない事なんです。  もう一点。自分は、この「死んでもやらない」という感覚が、うつ病などに影響が出ているのではないか、と考えています。もしも、これが原因で病気になっている子が、何%かでもいるのなら、周りの大人の意識が変わるだけで、そういう子を救えるのだ、と考えていかなければなりませんね。

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