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  • markun5

教えるときの「話し方」

更新日:2021年4月10日

 子供さんに教えるときの話し方の基本についてです。学校や塾の先生は研修などで身に着けている内容(中には「おや?」と思う人もいますが)で、その中でも、最低限気を付けておきたい内容です。


<間延びしない>

 子供が集中出来ない原因の一つは、教える側の「間延び」にあります。「え〜、それでは、今日は〜、このページを勉強しましょうね〜」などと、間延びした話し方をしたり、「それじゃあ、勉強しましょうね、(え〜っと、どのページだったっけ?)」などと、すぐに勉強の準備に取りかかれないときや「え〜、それでは、次は〜、(どこをやればいいのかな?)」と迷ってしまい、次に勉強する内容にすぐに取りかかれないときに、子供は落ち着きをなくします。前に書きましたが、こういう話し方をしていると、落ち着きのない子供さんがすぐに勉強と関係ない別のことをやりだします。

 これを克服するためには、授業の前に、勉強の予定をキチンと立て、パッと勉強を進められるようにしておくこと。教える側の指示が次々と出せるようにしておくことです。  学校や塾の先生であれば、最初の挨拶が終わった段階で、すぐに黒板に今日の学習内容のタイトルを書けるぐらいが、ちょうどいい状態だと思います。


<始終、話しっぱなしにしない>

 「間延び」とは逆に、教える側がズ〜っと話しっぱなしなのもよくありません。うるさいところに居ると、だんだん、頭がボーっとして疲れてくる事があると思いますが、子供さんも、それと同じ状況にいるのと同じで、ましてや早口だと、子供達はすぐに集中力を切らしてしまいます。特にお母さんだと「ああ、それじゃダメでしょ、どうして、これが出来ないの、さっき言ったでしょ、これは、こうやって・・・・ペラペラ・・・」とまくし立てる事が多いと思いますが、これでは、子供さんは、結局、学習内容を理解せずに終わってしまいかねません。学校や塾の先生でもやたらと喋り捲って、それで「俺は授業がうまいんだ」と自己満足している先生もいますが、それは最悪。

 先生であれば、間を取るため、黒板に字を書くときには何も話さず、そして、話すのは、説明のときだけにし、その黒板の字を指さしながら、落ち着いて生徒の方を見て説明するクセをつけましょう。お母さんであれば、ノートに字を書いて、大事なところだけを子供さんにキチンと話して聞かせると言う方法に切り替えてみましょう。


<語尾を曖昧にしない>

 説明をしっかりしようと、大切なところは大きな声で言うのですが、そこを過ぎると後は口ごもったような話し方で説明を終える先生がいます。例えば「ここは、こうだから、こうなります」ときちんと言い切らずに、最後の「こうなります」の声がだんだん小さくなっていき、最終的に生徒の聞いた感じが「こうなぃ・・・」と言われているように聞こえるような場合です。ところがこれは、あまりいい状態ではありません。その説明で分からない子が途中で隣の子と話し出したり、教えた内容がきちんと頭に入らなかったりします。

 分からないところの質問を取ったり、生徒に当てたりするときも、どこまでが説明で、そこから生徒が何をすればいいのかが分かりづらいままでは、授業自体の流れが悪くなってしまいます。これが1時間近くも続くと、授業の後半は生徒が集中しなくなるおそれも出てきます。ですから、話すことは最後まできちんと話すという癖をつけて行きましょう。


<声量は大きすぎず、小さすぎず>

 子供たちに聞こえないような声だと全然お話になりませんが、だからと言って、ただ元気よく大きな声で話す、というのも、かえって子供たちにとっては聞きづらい説明になります。

 一番いいのは、説明の内容によって、声のボリュームを少し変えて、説明に抑揚をつけること。大事なところは「語気を強め」たり、逆に「わざと小さな声」にしたり、と他の部分との変化をつけるといいでしょう。

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