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小学校低学年のノートは、どうですか?

 ゴールデンウィークが終わった辺りから、子供さんもそろそろ新学年に慣れていくのですが、この時期から学校の勉強にも緊張感がなくなってくるところです。そういうときは、子供さんのノートを確認してみましょう。きちんとノートを使えているようですか? 

 算数の勉強でノートに式を書いたり筆算させたりするとき、桁をきちんと揃えて計算の手順を一つ一つきちんと書く子は、割と算数好きで計算ミスなども少なく済みます。そして、以前は小学校で厳しく指導されていたせいか、中学1年生になっても「これは暗算で済むんじゃないか?」と思われるような計算まできちんと書いて計算する子が多く、そういう子には途中式の省略の仕方や暗算でパッと計算済ますように指導していました。

 ところが最近では、桁をきちんと揃えずグチャグチャな計算をする子が多く、小数点の位置がずれたり計算途中の桁がずれたりして、計算ミスをする子が非常に増えています。以前ほど小学校できちんと指導できていないのか、もしくは面倒くさがって学校の指導にきちんと従わない子が多いのか、おそらくこのどちらかでしょうね。そして、こういう雑な計算をする子も、きちんと途中式を書かせたりすると、ちゃんと出来るのです。

 文章問題などの思考力が必要な問題を指導する場合、考え方をきちんと身につけさせるためには、自分で文章を読んで、式を作り、そして計算をきちんと行って「出来た」という実感を掴ませる事が非常に大切なのですが、計算が合わない場合、計算方法やミスのチェックの方にばかり気を取られてしまい、肝心の「問題の考え方」をしっかり身につける度合いが低くなってしまいます。

 ですから、簡単な計算のうちから「ノートをしっかり書く」という癖をつけさせて下さい。小学校1年生くらいだと「まあ、合っているからノートは多少雑でもいいや」という感覚になりやすいのですが、そういうふうに教えていると、あとあと桁数が多くなったり、小数・分数が出てきたときに間違えまくってしまいます。

 暗算で済ます基準などについては、また、後で触れますが、最初の段階から「出来るからいいや」と雑に扱わないことが大切、という意味で、今の段階では捉えておいてください。

 また、ここでは算数を例に取りましたが、国語の漢字も同様で「筆順」や「とめ・はね・はらい」などの細かい所まできちんと書くように指導しているところとそうでないところでは国語力に差が出てきます。そういう状況になってから「ちゃんと書きなさい」と指導してもなかなか悪い癖は抜けません。そして当然、考える力の低い子になってしまう可能性が高いと思って下さい。


 ちなみに、こういった「細かい部分」まで学校できちんと指導できていないような場合、単純に先生の授業が雑な場合と、授業中生徒がうるさく、細かい部分まできちんと話してもちゃんと聞いてくれないので「それじゃあ、この漢字を書け」と、ただ字だけを見せて適当に書かせてしまっている場合が考えられます。 このように、学校の先生が授業中の姿勢を「しつけ」られていない場合も、子供さんがノートをきちんと取らなくなってしまいます。もし、子供さんがきちんとノートを取れていない場合、子供さんの「ノートの書き方」の指導と合わせて「学校の授業中の雰囲気」も子供さんから聞き出し、今後の子供さんの勉強姿勢についても指導して下さい。

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