これも、ちょうど20年前に「前のホームページ」に書いた内容です。今ではこれほどひどくはないと思いますが、でも、学級崩壊の話は、今でも耳に入って来ています。
みなさんの学校の様子はどうですか? 今回もぶっちゃけ調でお送りします。
国立教育政策研究所の調べによると、今年三月(この原稿を書いたのは2001年)に、全国の小学校の5%にあたる千百五十四校の公立小学校を対象に調査をし、それに対して、校長先生五百四十人と、教員六千六百十四人から回答があったんだって(10月29日・産経新聞より)。それで、結果を見てみると、なんと、学級崩壊があったと回答した学校は32.4%。で、その後、新聞では、学級崩壊の原因を分析してるんだけど、その内容と言うのが、「教員の意志疎通」とか「地域の協力も必要」って言うことなんだよね。
でもね、実際に教壇に立ってみると、小学生って、こちらがキチンと指示を出すと、ちゃんと言うことを聞いてくれるんだよね。例えば、「先生がこれから説明をするから、顔を上げて、キチンとお話を聞くこと。それから、ノートを準備して、先生が黒板の字を写しなさいって言ったら、すぐに写すこと。さあ、誰が一番キチンと出来るか競争だぞ」って具合に言ったら、生徒は真剣に話を聞いて、真剣にノートをとるんだよね。
もっとも、悪い癖のついた小学校の高学年の子は、なかなか、キチンとさせるのに手間がかかるけど、それでも、学級崩壊というところまでは、いきませんね〜。
それでね、ここは、自分なりに分析して、結論を出してみたんだけど、どうしても気になるのが、小学校低学年の学校のしつけなんだよね。小学校の低学年で、例えば、「質問はキチンと先生が聞いたときに手を挙げること」というような、集団で授業を受ける際のマナーは、しっかり指導出来ているんだろうか?
一部の話を聞く限りでは、子供達に勝手に発言させて「授業中、どんどん発言する方が、活気があっていい」とか「これが、楽しい授業です」なんていう事を言っている人もいるんだけど、勝手に言いたい放題言わせて「活気がある」とか「楽しい」って思ってるのは、何か間違っているんじゃないかなと思うんだけど。
そして、小学校の低学年だったら、まだ、しっかり言うことを聞くから、勝手に発言していても先生が「それでは、話をやめて、静かにしようね」と言えば、子供達はキチンとするけど、勝手に発言するクセがついたまま、高学年になってしまったら、そのうち、だんだん先生の言うことも聞かなくなってきて、手がつけられなくなっちゃうんじゃないの。
実際に学習塾で「学級崩壊状態」になってしまった大学生のアルバイトの状況も、これとほとんど変わらない。楽しい授業をしようとして、生徒に自由にさせているうちに、手が付けられない状況になったというのが、大半。
生徒との関係に悩んで精神障害になった先生のブログを読んだこともあるけど、その先生もやっぱり「生徒との関係を良くして、楽しい授業をしたい」っていうのが、根底にあるみたいだよ。結局、学校の先生でも大学生のアルバイト感覚でいると、こういう状況になりやすいんじゃないの?
そして、先生が話をしている最中に、勝手に話をするクセが、後々まで尾を引くと、成人式のときに、講演者が話しているときでも携帯電話をしたり、とんでもない騒ぎを起こしたりするんじゃないかな。
基本的に、授業中の姿勢って、小学校の低学年の段階で、先生が生徒に身につけさせるモノだと思うし、自分の記憶でも、小学校1年生ぐらいから、キチンと話を聞かない子は先生に怒られて、立たされたりしていたよ。 集団生活のしつけは、基本的に集団生活の中で身につけるのが筋だと思うし、だから、集団生活の場ではない家庭に学級崩壊の原因を求めるのは、お母さんに取っては酷な話。むしろ、学級崩壊の原因は99%以上、学校の方にあると思って差し支えないんじゃないだろうか。 それで、お母さん達にお願い。できれば、参観日のときに学校の様子をしっかりと見て、小学校の低学年の内に、集団生活のマナーがキチンと指導されているかどうか、確認しておいて欲しいな。
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