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markun5

%を教えよう(6)

更新日:2021年1月13日

 「%を教えよう」の次の段階は「%を使った計算」の内容になります。  問題としては「500円の30%はいくらですか?」という、お父さん・お母さんでも「あ、これね」と思ってくれる問題です。ただ、前回の内容から間が空いた場合、前回の復習をやってから、今回の内容に入ってください。


 それで、実は、全国学力テストが始まって間もなくの頃に「100人の40%は何人ですか?」という問題が出されて、そのときの北海道の正答率が36.2%だったんですね。その当時は「小学校6年生の3人に1人くらい」しか出来なかった問題なんです。かなり情けないですよね。そして、そのときの間違いとして多かったのが「100÷40」をやってしまった、というもの。要するに、この問題では「かけ算をするのか、わり算をするのか解らなくなっている」という子が多いということなんです。実際に今でも、この問題をノーヒントでやらせると「かけ算・わり算」で悩む子が多い。要するに「%って、結局何のことか解らずに、何となく学校で習ったような気がする~」ということをやっているだけなんです。  ですから、この問題をやらせるときに「かけ算をするんだ」ということがハッキリ解れば、ほとんど出来たようなものなんですよ。


 そして、今までの流れを見ていた人は、多分、気づいたと思いますが、この 「500円の30%はいくらですか?」 という問題が出てきたときに 「%=倍」 が頭からサッと出てきたら、速攻で終了ですよね。  「%は倍と同じ考え方だったでしょ。だから(500円の30%)は(500円の30%倍)と考えるんだよ。そして%を小数に直して0.3倍で計算すれば、楽勝」。 と子供さんに話して、実際に計算を見せてあげればいいんです。あとは練習させるだけ。  さらに言うと、ここは学校で習ってきても意味がよく分かっていない子が多いところなので、この問題が出来ると「%が不得意だ」と思っていた子は、すごく喜びますよ。「わ~、出来た~」って。


 この問題であれば、ある程度学力の高めの子は、すぐに出来ると思いますが、その「学力高めの層」のすぐ下に、そこに到達しきれていない「よく分からなくて、ちょっとくすぶっている子」の層があります。そして、30人・40人の集団指導を行っている場合、この「くすぶっている層」を「出来る層」にあげていく、というのが学力向上のためのファースト・ステップなんです。少し前に「化ける子」という話を書きましたが、急に勉強が得意になっていく子を輩出するためには、このレベルの層に切り込みを入れるのが絶対条件なんです。今まで出来なかった所が出来るようになって、勉強に勢いが出てくる子は、非常に多いですから。

 ただ、釧路の学習塾では、このことが解っていない所も結構あって「塾に通わせているけど、何か、友達と遊んで帰ってきているだけみたい」となっている場合、ちょっと気をつけて、塾の様子を見てください。


 そして、少し色々なパターンの問題をこなして、出来るようになったならば、ちょっとだけ「割合」の話を入れてあげてください。 「鉛筆200本の0.6の割合に当たる数字を求めなさい」 という問題です。  この問題を説明するときには「%が最初から小数で書かれているだけだから、この方が楽だよね」とお話して、計算を見せてあげればいいです。


 実は、子供達は「%」よりも「小数で表される割合」の方が馴染みが無く、「割合」という言葉が出てきただけで「わ~イヤだ~」となってしまう子もいます。ですから、%で答えを出せるようになってから、抵抗感の無いタイミングで「割合について触れておく」と、割合に対する不得意感も和らぎます。


 また、自分などは、雑談のようにして入れるのですが 「よく、SF系のアニメで、エネルギー充填率100%・・200%・・300%・・・1000%、なんてやっているのがあるけど、それってよくよく考えたら、満タンに入った量の、さらに2倍、3倍、10倍ってエネルギーが入っているっていうことだよね。そんなに入れたら、相手を攻撃する前に、自分が爆発しちゃうんじゃないの?」 というような、%がらみの話題を生徒たちに振ってみることがあります。  子供達も色々な反応をしてくるのですが、ここで大事なのは「ちゃんと反応出来るかどうか」。笑っていたり、「あ、そうか」という顔をしている子は、%の中身が理解できているという証拠ですね。こうやって、何気ない話のようで、実は、子供達がどのくらい理解しているのかを量ったりしています。もし、可能であれば、こういう話も入れてみてください。

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