ここでは、教科書や問題集に載っている 「28キログラムは70キログラムの何%ですか?」 というパターンの問題を実際に解いてみよう、という所です。
ただし、今までの内容をなぞってきている方は、ここは楽勝。 「倍の文章問題の練習」と「割合=倍」を確認して、そこから「%は、割合の数字を別の表し方に直しただけだから、%も倍と同じと考えるんだよ」と一言そえておきます。そして、 「28キログラムは70キログラムの何%ですか?」 は 「28キログラムは70キログラムの何倍ですか?」 と聞かれているのと同じ。そこで、 28÷70=0.4 の計算をして、「出た答えを%に直せば良いんだよ」と言って、小数点をずらして40%の答えを導くところを見せてあげれば、後は馴染ませるための練習のみです。
さて、ここで、今までの流れをもう一度確認しておきますが、 1 小数のかけ算・わり算の練習 2 倍の文章問題の練習 3 割合の求め方 4 割合の数字を%に直す方法 5 計算して%を求める方法
ここまでの流れですが、実は、この流れ、別の項目で書いた「説明~作業」のパターンになっています。「説明して、やり方を見せて、その後子供さんに実際にやらせる」という流れですね。そして、ここまでだと、理解の早い子だと20分くらいで終わると思いますが、通常だと40分くらいかかります。要するに、小学校の1時間分の内容です。おそらく、よほどの事がない限り、この内容で進めると、子供さんの集中力が簡単に切れるということはないと思います。
さらに、この流れは、やや学力の低めの子にも計算や文章問題などを復習させて、学力の底上げをしながら、教科書内容もしっかりクリアさせるという方式になっています。なので、もしも、学校がこのパターンでしっかり1年間授業を進めていると、子供達の学力全体が大きく底上げされることになるんです。
ところが、学校の授業では、項目の1・2が無く、3からいきなり始めて、4・5と続け「はい、出来た順に持ってこい」とやるパターンが多いんですよ。当然、出来る子しか持っていきませんよね。そして、出来ていない子の傍に行って、ベタッと張り付いて、無理矢理「解れ」と教え込んで「私はちゃんと勉強を教えている」という気になっているだけの先生もいるようです。これだと子供たちの学力は上がっていきません。
もう一つ大事な事は、子供達が身につけやすい「倍の感覚」を中心に話を進めている所なんです。ここをいきなり「全体を100として見たときに1に当たるのが1%だよ」という話をして「それでも分かるはずだ」と思っているのは「大人の感覚」なんです。 実は、お父さん・お母さんが身につけてきた経緯も、実際に社会科のグラフなどで、直接%に触れて経験を積んだり、ときには社会科でも計算の仕方を教えてもらったり、算数・数学で復習したり、場合によっては家で教えてもらったり、そうやってきているんです。
ですから、最初に習ったときから何でもかんでも出来る、という訳ではありません。実際に、今まで、ここを教えてきて失敗している人も多いと思いますから、小学校6年生や中学生に教えようと思っている人も、この段階から始めてください。
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