これも2016年に書いた内容です。
前回の続きです。
<最もまずいのは、これ>
前回のお話にちょっと追加をしておきます。 あまりケースとしては多くないのですが、これが出ていると最悪のケース、というやつです。それは 「親が子供の言い訳を先回りして言う」 というもの。
例として「宿題のケース」を取り上げておきます。 子供さんが2泊3日の宿泊研修などで、家にいなかったという場合、その間にやっておかなければならない宿題をどのようにするか、というものです。
普通のところは「家にいなかったのは2、3日なんだし、宿泊研修の次の日は学校が休みなんだから、やれるところまできちんとやっておきなさい」と言うんですね。要するに「宿泊研修がある」ということはあらかじめ分かっている訳ですから、それを考えて「出来る日は少し多めにやっておく」「出来る範囲で少しでも多くやっておこうと思う」というような感覚であるのが普通なんです。
ところが、このケースで「宿泊研修でいなかったから、宿題が出来ていなくてもしょうがないね」と親が子供の言い訳を先回りして言い出して、結果、子供さんは全く宿題をやっていない、というケースがあるんです。
これが定着している子は、何か言い訳になるような事があれば、誤魔化してサボっても大丈夫、と思うようになるんですね。「部活」「少年団」などが絡んで、言い訳のオンパレードになってしまうケースもあるんですよ。
そして、小学校の2年生や3年生の漢字が書けない、なんていう子は、このケースになっている場合が多いと思っていていいんです。例えば「休んだ時に習った」「学校の先生が悪かったから身につかないんだ」というような言い訳が平気なんですね。でも「周りの子がみんな出来ない」というのなら学校の責任だと思いますが「周りの子が普通に出来ているのに、自分だけが出来ていない」というのは、完全に「その子の問題」なんですよ。ですから「学習障害」などを除いて「ごく普通の子だけど、出来ていない」となったら、ちょっと言葉は悪いのですが、それはもう完全に「根性が腐ってしまっている」と考えても、あながち間違いではありません。
これ、完全に塾の裏話なんですが「このまま行ったら、この子、とんでもないことになる」という子がいた場合、 「あの子、何度か泣かせて、根性を変えさせなかったらならないね」 という話が出ることがあります。
ベテランになれば、例えば「あの子、今日、ここがきちんとしていなかったら、いよいよ怒鳴るぞ」というように、どういう叱り方をするか、という事を授業前にあらかじめ計画して行くんですね。ですから、ベテランの先生で、しっかりした指導をしている先生は、無計画に感情的に叱っているわけではないんですよ。もちろん、子供たちはそういうところまで分かってはいないでしょう。
そして、ここまで叱らなかったらならない、という子が、大抵、この最悪のケースの子なんです。
ですから、口で何と言っていても、結局、親が率先して言い訳をしたり、子供の言い訳を認めるような事を平気でやっていたら、子供さんの根性がだんだん腐っていきます。結果、何にも出来ない子、になってしまいます。これだけは絶対に避けてください。
きちんとした理由があるのだったら、それは、きちんと子供さんに話をさせる。それが認められることなのかどうなのか、ということを子供さんにきちんと体験させるということ。「うちの子、うまく説明できないから」ではなくて、うまくできなくても、きちんと子供さんにさせて、説明の練習をさせる、ということです。
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