「楽しい」は「できる」ということ
- markun5
- 2021年4月30日
- 読了時間: 3分
よく言われる「楽しい授業」。「楽しいから学力が上がる」などというのをうたい文句に生徒を集めている塾なども少なくないですよね。この「楽しい」と言う言葉、もちろん先生の雰囲気が楽しい雰囲気であるというようなことも中に含んでいると思いますが、基本はなんと言っても「できる」と言うことです。できないものを無理矢理やらされていたら、生徒だって楽しい思いなどできるはずがないですよね。
よくスポーツ選手が「試合を楽しむことが大切」ということをコメントしていますが、それは、試合を楽しむだけの実力があるから可能になっているということ。そして、その実力をつけるために非常にハードなトレーニングを積んだり毎日決まった練習メニューを休まずこなしていたりするのも周知の事実。すなわち、「楽しめるレベル」になるためには、そういった基礎の積み重ねやハードなトレーニングが不可欠ということになりますね。 勉強もこれと同様なんです。「楽しむ」ためには「楽しめるレベル」まで実力をつけなければならないんですよ。
例えば、漢字の読めない子は読書が好きになれないでしょう。読んでいて、意味の分からない言葉がどっさり出てくるようでは、楽しめないのは当たり前ですね。また、地理がおもしろくないと言っている子は、たいていどこに何があるのか地図で探せません。「札幌はどこ?」と聞いたとき「北海道の真ん中にあると思い」旭川あたりを指さすような子では地理を好きには、なかなかなれないと思います。
だから、勉強を好きになるためには最低限の基本的な知識がしっかり身についていなければ子供たちはその授業を「楽しい」とは思えないですし、その基本的な知識を身につけさせるためには、やはり「楽しめるレベル」に達するまである程度苦しい思いをする事になるんです。これは、しようがないことなんですよね。
そして、この「楽しめるレベル」に到達していない子まで「楽しんでもらおう」と考えているならば、それは「授業中」に笑い話をしたりして、生徒に媚びるしかないわけです。子供さんが好きなゲームにしても、絶対クリアできないレベルのゲームをやっていて「楽しい」とは思えないのではないかと思います。ゲームは最終的にクリアできるから楽しいんですよね。
勉強も同じ。最終的にできるようにならなければ、本当の「楽しさ」は理解できずに終わってしまうんです。そして、できるようにするためには、だらしない子などには厳しい態度をとることも辞さないという姿勢で、教える側が「楽しめるレベル」になるための基本をしっかり身につけさせなければならないんです。
さて、子供さんの通っている学校や塾はどうですか?
ちゃんと楽しめるレベルに向かっているでしょうか?
「楽しい授業をしよう」と言うけれども、実は「媚びて、生徒の人気稼ぎ」だけで終わっている先生に習っていませんか?
そういう視点で先生の授業を見てみると、どういう授業が良い授業なのか、分かるようになってくると思います。単に子供さんが「面白いと言っているから」という理由で、勉強する場所を選ばないようにしてくださいね。
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