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「できる」から「すらすらできる」にするのが大切

<学校研修、大丈夫?>

 数年前ですが、釧路新聞に某中学校の研究発表が行われたという記事が載っていました。  で、こういう研修の話を聞く度、自分は思うのですが、学校の研修と言うと「意欲を高める」とか「理解させる」という事が中心で、きちんと「できるようにする」という研修の話がほとんど出てこないのです。


 というのは、子供に物事を教える場合、

1 分かる・理解する(理解) 2 自分でやってみて、できる(定着) 3 すらすらできる(習熟)

という3段階のステップを考えます。


 そして、1の「分かる・理解する」という部分は、残念ながら、それまでに子供達が身につけてきた「経験・知識」が元になりますから、いくら意欲が高まったところで、今までの生活の中で得た経験や学校で勉強してきた知識がしっかりしていない場合、理解するのはかなり難しいのです。

 例えば、幼児に「おまわりさん」のことを「悪いことをした人を捕まえたり、道が分からなくて困ったときに教えてくれる人」という説明をしたときに、「おまわりさん」を見たことのある子は「あ、あの人が、そういうことをするんだ」と頭の中でつながるのですが、「おまわりさん」を見たことのない子は「へえ、そういう事をする人がいるんだ」でお終いなんです。説明した側も「この子、なんだか良くわかっていないみたい」と思ってしまうんですね。


 で、そういう場合はどうするか、というと、「分かる・理解する」を一旦飛ばしておいて、「できる」の方に入って行くんです。そして、後から理解をつけられるようにしておくのです。

 幼児の例で行くと、「おまわりさん」を見たことがない子には「悪いことをした人を捕まえたり、道が分からなくて困ったときに教えてくれる人は誰でしょう?」と聞いたときに「おまわりさん!」とすぐ答えられるようにしておいて、実際に街を歩いていてお巡りさんを見かけたときに「ほら、あれがおまわりさんだよ」と言って、もう一度、どういうことをする人か説明してあげるのです。すると、そこで、幼児の頭の中で「おまわりさん」がどういう人なのか、ハッキリわかるようになるんですね。

 そして、もう一つ。「意欲が高めて効果がある」のは、実は、項目の2の「自分でやってみてできる」と3の「すらすらできる」というところに対してなんです。


 さらに、2と3の「できる」と言うところをしっかり身につけておけば、次の新しいところが出てきたときも、きちんと理解したり、自力で出来るようになっていくのです。

 ですから、ここがちぐはぐだと、いくら研修をやっても効果はないですよ。こういった研修が残念な結果にならないようにして欲しいですね。

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