一つ前に書いた「しつけの話」。これを書いたのは、20年くらいの話なんですが、この話を書いたのには、実は裏事情があったからなんです。
というのは、まず、釧路全体が時間に非常にルーズだったんです。
自分が学習塾にいて、この話を書く数年前に、北見から釧路に転勤してきたのですが、その当時、塾の始まる時間が生徒の遅刻によって、30分近く遅れていたんです。その遅刻も特に理由はありません。ただルーズなだけ。さらに、子供だけではなく、周りの大人の感覚もルーズで、当時「友達親子」が問題視されていたんですが、塾に送り迎えするお母さんも、遅れても、それが当たり前という感じで、開始時間が過ぎてから車で乗り付けて、普通に子供と「バイバイ」していくんですよ。
そんな状況の中、これは笑うに笑えないんですけれども、釧路市議会が時間通りに始まらない、ということが話題になったりしていました。
そして、その調子ですから、当然のごとく、授業中の姿勢も悪くて、私語が止まない状況。それが学校でも酷かったようで、某中学校では、学校のテスト中でも私語が止まずに、結果、そのテストを無効にして、再テストになったという事態も起きていました。自分の記憶だと、確か、学力テスト総合Bだったと思います。生徒と「え~それじゃあ、進路指導、出来ないんじゃないの?」と話をした記憶がありますから。
要するに、他の地域ではありえない状況が釧路で起きていたと思ってもらえればいいでしょうか。もちろん、今の釧路の人たちからしてみても「え? そんな状況だったの?」と思われるでしょうね。
もちろん、何となく収まっていったという訳ではなく、「釧路の教育を考える会」が発足して、教育に対する啓蒙活動を行ったり、基礎学力保障条例が出来たりして、今の状況になっていると思ってください。
そして、ここからが、気を付けて見ていってほしいところなのですが、以前書いた学力調査の話で、小学校は改善されてきているけれども、中学校はまだまだ、という結果でしたよね。ということは、中学校全体として、まだ、ルーズだった頃の感覚が抜けていない先生がいて、そういう先生が、子供たちの学力を下げてしまっているという可能性があるんです。
日頃の姿勢の善し悪しというのは、すぐに学力面、特にテストの点数に表れてくるものなんです。よく「学級崩壊が起きると学力がドーンと下がる」わけですが、それと近い状況になっているところがあるかも知れません。
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