• markun5

集中と講師にかかるプレッシャー

 前回、前々回と子供さんの「集中顔」の話を書いてきましたが、今回は指導側から見た「集中している子が先生にかけてくるプレッシャー」の話です。実は、この話、実際に経験がないと実感できないところでもあります。ただ、この状況を知っていると「いい先生と悪い先生」を見分けるのに役立つので「教える側って、こういう感じなんだ~」くらいに思いながら読んでください。


 授業をしていると、子供さんが集中してくるにつれて、徐々に先生が子供たちからのプレッシャーを受けるんですね。と言っても生徒数が5.6人程度では、それほどでもないので、塾講師の新人さんは、そのくらいの人数のクラスから受け持つことになるんです。


 そして、このプレッシャー、生徒数が15人程度から急に強くなり始めていき、そこから先は、人数が増えるほど、グッと強さが増していくんです。さらに、生徒数が40、50人、場合によっては90~100人となるわけですが、そうなると、さすがに新人さんは、そこでは授業ができない、完全にベテラン講師の世界なんです。

 それで、この状況で、例えば「はい、それでは、これから解説をするので顔をあげてください」というと、一斉にブワッと生徒が顔をあげるんです。これ壮観ですよ~。


 ただ、このプレッシャー、授業の展開でちょっとでも失敗したり、言葉を噛んで訳が分からなくなってしまったりすると、急にシュンとしぼんで、全体的にモワ~ンとした気だるい雰囲気に一気に変わってしまいます。この雰囲気は、たぶん、お父さん・お母さんが生徒として経験しているのではないかと思いますが「今日、勉強したくないな~」という生徒のだるい感覚が蔓延すると思ってください。

 ですから、このプレッシャーのかかった状態では、授業での失敗が許されないんです。


 さらに言うと、問題演習の時間配分や解説の切れの良さなど、すべての部分が日頃からきちんとしていて、生徒から「この先生の授業を受けたい」という期待感から集中力が生まれまれるんです。当然、日頃からだるい授業している先生では、生徒も最初から集中などしませんから、このプレッシャー自体がかからない。ですから、授業が下手な講師は、一生、このプレッシャーを知らずに過ごすことになります。


 この状況が分かっていると、塾の授業見学に行ったときに、いい先生の場合は、生徒が集中してビシッと物事をやっているということになりますね。授業の見学に来た生徒が塾の生徒たちと混じって一緒に勉強することになることもあるのですが、その様子を保護者の方が見ていて「うちの子、この中に入って大丈夫かしら?」くらいになっていれば本物、と思ってください。


 ちなみに、自分がいろいろな学校見学をしたときに、この「プレッシャーを感じることができる先生だな」と思った学校の先生は、たった一人だけ。以前、中央小学校にいた女性教師です。なんでも、子供たちの指導力が素晴らしいということで、教育委員会の指導主事(先生の先生くらいに思ってくれればいいです)になったそうです。

 釧路の小学校の学力がだんだん良くなってきているのは、ひょっとすると、この先生のおかげなのかも知れませんね。

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