ノートの事は前の項目でもお話してきましたが、ある程度ノートを取れる段階になってきたら、今度は「自分でまとめのノートを作る」という作業をさせてみましょう。
最初のうちは「ただ授業のノートや参考書に書いてあることを写す」だけの作業になると思いますが、単純に写し書きするだけでも細かい部分までしっかり読み込む事が必要になりますから、ただなんとなく話を聞いていただけという状況から一歩上の勉強レベルになっていきます。
そして、作業にだんだん慣れてきたら、次は「一つ一つの項目に対して、その意味を正確にチェックしておく」という指示を出して、それがしっかり出来ているか、お母さんの方でしっかりチェックしてあげましょう。
自分の教えている子供さんを比較してみると「学校でノート提出を義務づけている中学校の生徒」とそうでない中学校の生徒とでは、その学力の伸びに少しずつ差が出てきていると思います。また、自分の指導の経験でも「まとめノート」を作るように指示すると、そこからグッと成績が伸びていく子が何人も出ています。やはり「書く=覚える」ということがしっかりしているためだと思います。
そこに「自分で考えてまとめる」という頭を使う部分がプラスされると、さらに効果が高くなると考えています。
ゆとり教育の頃は、中学校では、生徒のノートを取るのが遅いせいか、授業時間をしっかり確保するために「プリントで授業を行う」という学校が多く、「テストに出すから、そのプリントをしっかり見ておきなさい」という指示を出すだけで終わっているところがほとんどで、そこから「まとめる」という作業の指示を出すところはそんなに多くありませんでした。最近では、その傾向が変わりつつあるようです。
ただ、自分が今懸念していることは、最近ではタブレットで授業を行っているため、一回書いたものをさらに見直してまとめるという行動は、意識的に取り組まなければ、おろそかになってしまうだろうということです。
お母さんの方でも、その点を踏まえ、子供さんの勉強を見て上げてください。
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